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■■ 2020年 映画感想ログ ■■


■ スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
いろいろ言われてたけど、個人的には十分アリ。でも何か評論家的な人からは大不評だとか。

そのタイプの人って、結構な確率で最後のジェダイ@ライアン・ジョンソンは傑作とか言ってるんだよな。
あれもいいとこはない訳ではないけど、どこをどう擁護しても傑作はないわ…普通に駄作でしょ。

いちいち細かいとこうるさいと思うだろうけど、もう最後のジェダイの何が許せないって、同盟軍のクルーザーが後方シールド全力展開&全速前進で逃げ続け戦法→スターデストロイヤー、逃がさないけど追いついて撃破もできないのでチンタラ追いかけっこ。

もうコレだけでダメ。ダメダメダメ。 仮に理屈でそれが正しいんだとしても、作劇的にその間延びしたマヌケな時間と絵ヅラは何なの としか思えない。緊迫感も何もありゃしない。

ダメ押しで当該クルーザーの敵艦隊へのワープ特攻。その戦法アリにしたら今までの作品世界全部ぶっ壊れるだろ!もう無茶苦茶。

単語出した途端発作が始まって脱線した。何の話だっけ。 ああスカイウォーカーの夜明けか。

そう、で、スカイウォーカーの夜明けですよ。
まあこれもいろいろ大概というか、 オヨヨーイ?! みたいな超展開やらご都合やらありまくりだけど(冒頭いきなり何か唐突に、何とかってアイテムが必要だ!って話になってるとか)、まあそこはそれ。大目にみよう(何様)

確かJJも自分で暗に認めてたような話もあったけど、基本的にはひたすら焼き直しというか、SWの二次創作なんだよね。自分のSWがない。いやあるんだけど(どっちだよ)その自分のSWが、旧SWが好きで好きでたまらなくてその世界をなぞることが最も正しく面白く素晴らしい というものなので。
それはそれでしょうがないんだよね。

評論家な人たちはそれが気に食わないらしい。また旧SWの焼き直しかよ!新しく作るんだったら新しくないと意味がないだろ! という話だそうな。まあわからんでもないが、そこはバランスだろ。やはりお客さんは「あの」SWと地続きの世界(いや本当にそうだし)求めてるわけだから。

パルパティーンが実は生きてましたをやった時点でドッチラケだったらしい。これもわからんでもないけど、今更カリスマと強敵説得力のあるヴィランなんか作れないなんだからしょうがないやろ という気しかしない。

そもそも論で言えば、フォースの覚醒でいきなり同盟軍がまた壊滅寸前で、(一応)新興組織であるファーストオーダーが完全制覇目前とかいう、今までのお話(EP4〜EP6)なんだったんやが強引すぎた訳で・・・ いややめよう。後だしのそもそも論よくない。

はっきり言って嫌いなフィンとローズが(はっきり言いすぎ)出番削られまくっててよかった(まああれだけ叩かれりゃね。ちなみに黒人差別、アジア人差別、美醜差別してるつもりは一切ない。容姿関係なくフィンもローズも好きじゃない。「ちゃんと活躍」させれば、容姿関係なしに皆に好かれるキャラになったと思う。脚本家と監督の責任)

正義の主人公なのに悪の血を受け継いでいる設定は、ベタだけど結構好みの展開なので許すというか加点しちゃう。この設定、とってつけたように言われてるけど、主人公のレイが最初から家系の名を持たない時点で、ほぼ決まってた流れだろうからそこは一貫性あると思う。

しかしまー、カイロ・レンとレイはともかく、フィンとポーは最後まで好きになれんかった。それに対して過去キャラ補正があるにしてもランド・カルリジアンの魅力的なこと!出番はそんなにないのに(いいとこ持ってく脚本だからとはいえ)存在感と好感度が凄い。

主要キャラの半分が烏合の衆だもんな(ひどすぎ) 1本だけの世界で展開されたローグワンのキャラ達の方がよほどいい感じでキャラ立ってた。

ダブルライトセーバークロスは人によっては失笑ものだったらしいけど、ジャンプ的展開で自分的には全然アリ。所詮SWはおもしろヒーロー活劇、スペースオペラなんやで!

んで、最後に  アンタの名前は?  レイ  苗字は?   レイ…   レイ・スカイウォーカー

うむ・・・ いいんじゃないすか。。。 ちゃんとタトゥイーンだしさ。SWの(実質的な始まり)はタトゥイーンのルークの夕日から始まってるわけだし、それと対にして締めくくる。 ベタベタだとは思うけど、綺麗にタイトル回収したいいラストだと思う。

ただあそこで  アンタの名前は?  レイ    ふーん   でおばさんが苗字に興味示さなかったらだいなしラストだなとアホなことすぐ思ってた。

とにかく最後のジェダイがひどいんで相対的に個人的評価が高いけど、決して良作ではない。いい意味でも悪い意味でもJJの限界。

そんなこと言うてもさあ…って話なのは重々承知で、 EP7〜EP9 アベンジャーズの(というかウインターソルジャーやシビルウォーの)ルッソ兄弟にやってもらえれば絶対にJJやライアンジョンソンより良い作品になったはず。

危惧はされてたけど、これでひと区切りついて、何かSWの価値が大分下がったような気がしてしまう。今後の新シリーズ、もちろん見るけど(OPのアレみるだけで元がとれるし) もうこのシリーズに宗教じみた輝きを感じることはなくなるんだろうな・・・


■ ハンガー・ゲーム
■ ハンガー・ゲーム2
■ ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス
■ ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション

4本まとめてハンガーゲームシリーズの感想。

もともとはバトルロワイヤルからインスパイヤで始まったシリーズ…なんだろうけど、1の時点でバトロワ要素にプラスして何か審査員受け要素入ってるという…
…ファッションショーとか司会者インタビューとかなんやこれ…と思ったら、あー、なんつーか、アメリカンアイドルいうか、オーディション番組的な要素も入れちゃえみたいな話か。

正直… ? な展開なんだけど、オリジナリティっちゃオリジナリティだし、現代の剣闘士だと思えば(実質奴隷闘士なのに)きらびやかにする理屈はわからんでもない。

1は後のシリーズの礎だけあって、まとまってて面白かった。というか1の時点から主人公のジェニファーローレンスがあまりにも大人の女性すぎて、カットニスは少女ですいわれてもピンとこなさすぎた。当時22歳だけど貫禄あるいうか大人っぽすぎ。

で思わぬヒットから風呂敷広げて長期連載…じゃなくてシリーズ映画スタートなんだけど、何かこう、わりと行き当たりばったりいうか…最初はそうするつもりなかったけどなりゆきで…みたいなデコボコした感じのストーリー。ダラダラ続いてるドラマ観てる気分だった。揉め事が一段落ついたら無理やり次の揉め事発生的な。絶対これFINALを2本に分ける必要なかったでしょこれ。

文句ばっかだけど、何だかんだ言って最後まで観てしまう面白さは保ち続けたあたりはお見事。



■サバイバー(※ミラ・ジョヴォヴィッチ主演 対テロ映画)

BSで放映したやつを録画視聴。大使館職員のミラジョボが要人暗殺の陰謀に巻き込まれ、自身が暗殺されかけるけど強運で爆発現場から離れてて生存。
その際に同僚の大使館職員が巻き添えになり死亡。その主犯扱いで濡れ衣着せられて大ピンチ…てな内容。

主人公巻き込まれ型の対テロリストとの戦い映画として、とてもよく出来てて最後まで普通に十分面白い。殺し屋をピアースブロスナンがやってる。 この作品、タイトルで損してる気がする。タイトルに個性がなくて作品のイメージが薄い。



■アナと雪の女王2

まずまずの出来だとは思うけど、観客が求めていたものは、やはりそれではなかったのではないか という気がしてならない作品。

そもそも何でエルサは氷の魔法使えるん?を掘り下げていくのはグッド。しかしそれがいくら過去に原因があるからといって、時間軸があいまいな場所を作って過去を検証ってのは、ちょっと話として複雑すぎたのでは?あと実際非があった系はやはりいろいろ気まずい。

何だかんだ言ってお姫様な身の上のきらびやかな世界を前提とした。キャラへの憧れみたいなものがあるから、突然今後は野山で着の身着のまま生きる精霊でやってきます言われても、何だか… という気分になってしまった人多いんじゃないだろうか。少なくとも自分はそうだった。

他の精霊要素が非人間形であるのにエルサだけ人間(まあハーフなんだからそらそうではあるんだけど)なのがちょいチグハグ感もあるし。

いやでもね。攻めてるなーという気概は感じたんだよ。きらびやかなお姫様世界でドキドキ事件が起きて大冒険で片付けて…みたいなのじゃなくて、前作とは全然違うものを作ろう!という明確な意思を感じる。そこは評価すべきだけど、結果としては手堅いほうがよかったんじゃないのというが正直なところ。

うだうだ書いてるけど、結局のところ楽曲とミュージカル要素が成功するかしないかで7割だよね。魅力的な楽曲が流れて、それにふさわしい映像がセットで流れるシーンがあれば、多少のストーリーのゴタゴタは全部許された。

イントゥジアンノウンは頑張った曲だと思うけど、前作が楽曲として強すぎるからねえ…

このイントゥジアンノウン、歌うのが難しすぎる。一番跳ね上がるところ、なんでも完全11度(ドから上のドを超えてファの間隔)だそうな。自分で ドレミファソラシドレミファ って口に出して音階上げてくと、どんだけ無茶苦茶かわかりやすい。

♪イントゥジアン ↑ノーン 
↓ イントゥジアン ↑ノ↑ォーン 
↓ イントゥジア  ↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑ノォーーーーォォオオンン

ここが鬼で面白いところではあるんだけど、あまりにも鬼すぎるし、ぶっちゃけ「ここ」以外全然パッとしない曲だからねえ…ただの一発芸(ひどい言いようだなオイ)

(以下おなじみぼくのかんがえたさいきょうのあなゆき2)

ベッタベタで申し訳ないんだけど、普通に精霊の世界を収めてる火の女王と風の王と土の王と水の女王が出てきて、3人は中立だけど火の女王が難癖つけてくるパターンでよかったんちゃうの。で、大筋は今作と一緒で、エルサは精霊世界のかけおち氷の女王と人間国王のハーフってことで。精霊世界とモメたのは昔のアレンデールの軍人達との不幸な行き違い衝突で…みたいな。

で、エルサ戦うも精霊同士だと決着つかない的な流れから、まさかの人間(アナ一行)が精霊世界に乗り込んで、精霊世界も人間が中枢まで乗り込んでくること想定してないからいろいろ隙をつけて、で、なんやかんやで禁忌のはずの、時の精霊魔法力で過去アーカイブ参照成功して、確かに過去悲劇があったが不幸な行き違いで非は両者にあり… みたいな。

で、誤解解けたからエルサは精霊世界に戻って氷の女王やれるけど?ってなって、一度はそれを承諾するけど、アレンデールの民がさみしがる描写で雪が降り出す冬になると、精霊世界から歌いながら(エルサの葛藤→やはり行こう!皆の待つ場所へ!)アレンデールにやってきて冬季限定女王ならやれます!ってなって冬の大宴会(途中から歓喜のアナ、オラフ、クリストフが歌唱に加わって、最後は宴会アレンデール国民大合唱歌になる流れ) で、夏になって窓辺で冬を待ち遠しく待つアナ女王と、精霊世界の通年冬の城で同じように人間世界の冬を待つエルサ おわり

でよかったんちゃうの…



■ ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男
チャドウィック・ボーズマン主演。
まさか早世されてしまうとは…この作品でも素晴らしい演技と歌唱&ダンス(本人だと思うけどダブルかもしれん)を見せてくれていただけに惜しい。

映画としては、演技は演技派のボーズマンなのでお墨付き。理性的なブラックパンサーのチィ・チャラ閣下のイメージのボーズマンが、見事にギラギラして野心家のJBになっていた。

JB、幼少期が不遇でその反動から凄い野心家。自己の才能を疑わず、お金にがめつく、他者は基本的に敵か、自分より下の人間か でしか分けない。ぶっちゃければイヤなやつ。でもその分ギラギラした熱が凄く。まさしく天才としか思えないお客を沸かせる才能と、そのギラギラから生み出されるソウル。なるほど、これがジェームス・ブラウンか と思わせる内容でとても面白かった。

そういった唯我独尊系ミュージシャンにありがちな流れだけど、やはりJBもワガママが祟って昔からの付き合いがあった人が皆離れていく。結局JBはその後もスーパースターであり続けたんだけど、昔から頑張ってきた仲間達から見限られたってことは事実で、JB好きとしてはちょっと残念。でもそういう偉人が実はかなりダメなとこがある展開は最初のショックが過ぎると、そういうダメな人間的弱さを含めて好きになるので無問題。やはりJBは偉大ですよ。

予告編がかなりうまく作ってある。JBの傲慢さシーンは表現できてないけど、ほぼダイジェストみたいなつくり
https://www.youtube.com/watch?v=JH0UJoymS6o



■ 劇場版メイドインアビス-深き魂の黎明-
おやおやおや まあボンドルドっていうメイドインアビス最強のネタブッ込んだ作品ですからね。やはりスゴかったですよ。R-15指定にしたあたり覚悟が違う。ちゃんとカートリッジがカートリッジでしたし、レグの拷問とか尺は短かったですが原作のテイストを完全に再現してて凄かったです。 作画も気合入ってて、TV版の時点で普通に劇場映画かな?なクオリティの作品なのにさらにクオリティ上げてました。
細かいとこではちょいちょいこうして欲しかったはありつつ、ほぼ欠点はない作品。傑作。



■ オーヴァーロード
いい意味で予想を裏切られた作品。冒頭のプライベートライアンやオール・ユー・ニード・イズ・キルみたいな絶望降下作戦シーンが凄い迫力。ここは掛け値なしに面白かった。なのでてっきりそれ系のビッグバジェット映画かと思いきや、降下してからは少人数キャスト&地味展開。クリーチャーや被害者も見せ方のセンスは抜群にいいが、はっきり言って低予算なつくり。冒頭だけド派手で、あとは急に低予算ホラーなんだよね。まさかそんな流れとは思わなかった。でも映画は予算じゃない。地味ながら飽きさせない展開。
ヒロインや頼れる仲間、イヤな敵などわかりやすく感情移入しやすい安心して楽しめる作り。JJエイブラムスはビッグバジェットの映画つくるより、こういう低予算だけど面白く見せるタイプの映画の方が良さが生きるタイプの監督なんじゃないかな。あえてB級ホラーとカテゴライズするならば、傑作と言っていい出来だと思う。タイトルも地味に好き。面白かった!



■ MEG ザ・モンスター
ジェイソンステイサム主演のサメ映画。なんというか…中華主導ハリウッド映画は独特の…なんというか…なんとも言えん感じがあるなあ…。
メガロドン扱ったサメ映画だけど、サイズがサイズなんでどちらかというとカテゴリは怪獣映画。出来は…まあ…中華主導ハリウッド画らしい感じで…(ゴニョゴニョ)
いやホント。キングコング髑髏島の巨神といい、後述のスカイスクレイパーといい、中華主導ハリウッド映画、中国推しでいろいろ中華絡み という要素全部なかったとしても、あ、これ中華主導映画じゃない?って察することが出来そうなくらい、何か独特の展開というか、雰囲気があるんだよね。そして残念なことにどうやら自分はそれに馴染めない。嫌いってほどではないんだけどね…難しいところ。いまのとこ、これ系統で一番面白かったのはグレートウォール。



■ ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
シャロン・テート事件を知っているかどうかで面白さが変わってくる作品だと思う。ブラッドピットはファイトクラブのタイラー的な格好良さ(男の色気、余裕のあるゆったりとした佇まい)。相変わらずキレキレの感情爆発演技で見てるだけで最高のディカプリオと楽しませてくれる。60年台美術のこだわりが凄くて作り物感がない。シャロンテート事件という悲劇に向かってカウントダウンしていくような作りなので、鑑賞時間と共に緊張感が増す。そういった巧妙な構成からか、2時間41分の長丁場作品だけどそんなにダレない(それなりにダレポイントはある)ブルースリーを小バカにしたようなシーンはよう入れたなと思う(中華ウケ的なことどうしても考えちゃう)まあその分聖域に踏み込んだようなインパクトはあったけど。



■ 劇場版ゴブリンスレイヤー GOBLIN'S CROWN
ゴブスレさんの劇場版。普通に面白かったけど、TV版の延長感は否めない。TVで前後編でやるネタを一気に上映した くらいの感じ。まあある程度一般層にすら話題になったメイドインアビスと違って、この映画を観るのは完全にゴブスレさんのファンだけなので、これはこれで十分かも。



■ ジョジョ・ラビット
いいとこはいっぱいあったけど、どーも自分はタイカ・ワイティティ監督とソリが合わんのよね…。ワイティティ監督、主人公のイマジナリーフレンドヒトラーも演じてて、これがなかなかだったので役者としても十分才能はある感じ。主人公の母親をスカヨハ姐さんが演じてる。これもなかなか。グラマラスボディと美貌で飛んだり跳ねたり系の役が多かったけど、これからは年齢にあった中年女性の役で演技派としてやっていけそうな演技だった。
褒めてばっかやん って感じだけど何がいかんかったか。何かね…まあそういう映画かもとは思ってたけど、反戦メッセージがなんか小奇麗すぎるんだよね。いや人によっては素敵!って内容だとは思うから難癖なのかもしれないけど。中途半端にコメディ、中途半端に小ギレイな反戦、そして急にガチな悲惨描写。それなりにそれらは噛み合ってて人によっては奇跡のバランスなのかもしれんけど、自分はチグハグに感じてダメだった。ワイティティ監督は血筋にユダヤ入ってるらしいから反戦(というか反ナチス)はガチなんだけど、そうであるがゆえに思い入れが強すぎる気がする。



■フォードvsフェラーリ
自分が観た最後の20世紀FOX配給映画。
♪ダンダン ダンダン ダラララララ ダンダン! パンッパラパーン!パパラ パパラ パパパパーン! パパパパーン パパパパーン パパパパ パーーーーン! のファンファーレと共に現れる20th Century FOXのロゴ。古きよきエンタメの香り。景気がよくて本当に好きでしたよ。買収したんだからロゴ変わるのはしょうがないにしてもこのドラムロールファンファーレまで無くすとか…おのれディズニー帝国め。ホントにおまえらはインペリアルマーチが似合う傍若無人っぷりだな!
すいません、ロゴの話が長すぎです。いやホントね…ロゴ…(もういい
肝心の映画本編ですが、いやー良かったですよ。劇場で観た甲斐のある大迫力な作品でした。レースシーンの迫力、緊迫感が凄い。圧倒的センスと容赦のない大音量(エンジン音が本当に大音量の映画でした)はっきり言って観たあと滅茶苦茶疲れました。そのぐらいの迫力です。後述の激走!5000キロでも主人公は427コブラ、ライバルはフェラーリだったけど、ここでも主人公のひとりはコブラの製作者キャロル・シェルビーだから実質コブラVSフェラーリ。アメ人にとっては夢の対戦カードなわけですな。



■ マイル22
ティムバートン版猿の惑星で主人公を演じたマーク・ウォルバーグ主演のアクション映画。
CIAの特殊部隊チームの話なので、ミッションインポッシブル的な話と言っていいかも。
そうじゃないと面白くならないからしょうがないけど、車列組んでの要人護送って成功率低いよね…実質ほぼ100%失敗してるイメージ。リアリズム溢れる銃器描写や爆発がスリリング。敵か味方か?なキャラポジにイコ・ウワイスさん。相変わらずアクションキレキレ。インドネシアが世界に誇るスーパースターだよね。 スパイもの(?)らしくどんでん返しもついてなかなか凝ったシナリオ。間違いなく良作ではあるのだが、この手のジャンルアクションはライバルが強力なので、なかなか難しいとこもある。監督は3部作を想定してるらしいけど、今のところ作られたのはこの1本だけ。



■ 翔んで埼玉
もはや説明不要の知名度。普通に最後まで観て面白かったからいいっちゃいいけど、好みでいろいろ言うならば…やはり間違いなく面白いのは魔夜先生の原作通りな前半部分。これテルマエロマエでも同じ流れ。その作品が有名になったインパクトシーンが序盤に来て、有名になっただけあって滅茶苦茶面白い。二階堂ふみがかなりいい仕事してたんで、例の決め台詞も決まって楽しかった。でもその後がね…いや、原作だけだと映画成立しないからしょうがないんだけど、途中からなんと言うか、福田作品っぽくなるというか…ネタが普遍的なものから俗っぽいのに変わってくのがちょっとモヤモヤ。
まあ川原挟んでの対決はバカバカしくてよかったけど、前半の面白さとは別物だなと。あと車内で現代と平行展開してる流れ、あれあんまり好かんのですけど…ただ人によってはあれがあるから身近で面白かったって話もあるので、好みなんかなと。埼玉ポーズは真似したくなる。テルマエロマエと同じと言ったけど、後半の失速(個人的主観)込みでもトータルで十二分に楽しめる良作であったことは間違いない。魔夜先生にお金がたくさん入ったようで何より。



■ パージ
https://www.youtube.com/watch?v=UXMneflNOa8
一晩だけ殺戮が合法化されるパージ法という架空法律が施行された世界の話。BR法、いわゆるバトルロワイヤル法と同じく、そんなんあるかいと思いつつ、刺激的なフィクションで正直ツボ設定だったりする(ゾンビ映画好きはポストアポカリプス世界でサバイバルしてみたい。あわよくばヴァイオレンスに好き勝手生きたいという鬱屈した闇願望を高確率で抱えているので大多数のボンクラ男子が実際パージ世界にいたら隠れてガタガタ怯えるだけのくせにこの世界になったらなったで…とか教室テロリストじみた妄想をできる辺りボンクラには受けがいいはずの映画)
堰を切ったように()内で言いたいこと言ってしまった。まあ普通にそのボンクラに該当する人間(というか本人)なので、パージはとても楽しめました。 いや、そういうアレな人の話はさておいても、パージの1は面白要素いっぱい。後にいっぱいシリーズ作られたけど、1が一番面白いと思う。 1は面白い と書いたそばから、いろいろイライラ要素が多いのも1(何それ) いや…ホントこの映画に出てくるクソガ…いや息子がムカつくんですよ。無知で無責任な博愛主義者。いい側面もあったかもしれないけどお前がいらんことさえせにゃ…というイライラが凄い。パパが大変すぎて泣ける。キッズだから世間知らずなのはしょうがない。そういう意味で失敗はギリセーフとしよう(何様)
日頃微妙なイラつきを持っていても、そこは文明人だし法律があるから仮面でうまいことやってきた隣人が、刃物を持ち出してきて襲ってくる というとこが良いですよね。異世界は身近にないと面白くない。(後述の後のパージシリーズはそういうこと全然わかってなくて、ただの銃撃アクション映画になってる。違うやろと。銃出すにしてもそうじゃないだろと。もっと1でやって隣人が襲ってくる世界。いつもの日常の隣人や同僚が、…もしかしたら、もしこの世界でパージが起こったら、殺そうとしてくるのでは?という疑心暗鬼を日常に起こさせるのがスリラー的面白さのエッセンスやろと。ああいかん。また勢いで()内で喋り捲ってる。これ実際に喋ってたらオタク特有の超早口ですよ)
で、話を戻しますと。
こんなん施行されたらそりゃ普通に篭城でしょ の流れ通り主人公一家は篭城。ここがいい。そりゃそうするよね(バカ息子のお陰でだいなしだけど)殺しをやりまくってるのはエリート連中。これもいい。ここでスラムな黒人集団とか来たらBLMの前でも差別的にいろいろヤバいし、何より面白くない。やはり大多数の一般人のルサンチマンの的であるエリートが来る辺り、脚本書いた奴はよくわかってる(エリートはエリートで自分達より劣るクズどもを蹂躙して殺したいと思ってるだろうからシナリオ的にも正しい)
いやまさかこんなに一気にパージについて語るとは思わんかった。鬱屈してるもんがあるんだろな(皆知ってます)
パージ、これ絶対それパージですやんみたいなパク…もといインスパイアされた作品(バトルロワイヤルとハンガーゲームの関係)が低予算で(重要)日本で作られると思ったんだけど、そんなことはなかった。鬱屈した人を刺激するような作品は昨今の日本では危なすぎて誰もお金出したくないのかも。
つーかパージ法、実際施行されたら当然12時間じゃ収まらず方々で殺人事件が続発するし、放火とかやり出すやつが出てきて滅茶苦茶になるから無理やね(当たり前)



■ パージ:アナーキー
上記のパージのいいとこ全部ダメにしたとんでもない映画。大変にがっかり作品。そういうんじゃないんだって。そういう中途半端なヒューマニズムとかバカみたいに大掛かりな富裕層悪役化はいらんのよ。自分だけの評価じゃない。この作品は評価メタメタ。実際つまらない。監督は1と同じジェームス・デモナコ。1と変えたかったんだろうけど、少なくともこの路線は失敗。



■ パージ 大統領令
基本的に自分は否定気味のヒーロー的アクション路線のパージ。パージ世界でパージを止めさせようとする大統領候補を護る要人警護もの。まあ普通に面白いんだけど、何かこうなるとニューヨーク1999みたいな退廃世界モノ要素も出てきちゃって、日常が12時間異常化するというパージの面白みが生かされてない気がする。
でもシリーズ中で一番ヒットしたんだよね。自分の中では1がダンチだけど、3は2とは比べ物にならないくらい面白い。



■ パージ:エクスペリメント
今のところシリーズ最新作(最終作になりそう)
2をメタクソに叩いてたけど、それを下回るひどい出来。そんなギャングの抗争めいたもん混ぜられても…おまけに一般人のパージそっちのけでパージの相互殺戮を誘発させるために政府が投入した傭兵部隊が重火器で殺戮しまくるだけだし…陰謀モノにしたかったのか?何か急に正義に目覚めたギャングと傭兵部隊の銃撃戦見せられてパージですいわれてもねえ。唐突に便利ドローン出てきて都合悪くなると皆殺しだし。世の中の反応は正直で興行収益も評価も一番これがひどい。 面白い作品のシリーズ化って難しいねえ。



■ 劇場版 新暗行御史
アメンオサのお出ましだ!が決めゼリフの韓国出身作家コンビの漫画原作のアニメ劇場版。いや漫画は最初の方だけちょこちょこ読んで、アニメは未見、程度なんだけど、気の迷い(迷い)で借りてみた。…うーん、まあ昔の作品だしね(まだ画面が4:3)。そこそこ。マイナスにもプラスにもどちらにも感想がない。



■ ヘレディタリー 継承
話題になった新人監督アリ・アスターの商業デビュー作品。…いやもうなんというか…ヤバい人だよねこの監督。
この映画、映画としてはダラダラしてて好きじゃないんだけど、要所要所でエグい。ゴア好きだけど生首に蟻がたかりまくってる絵ヅラには正直嫌悪感覚えた。不穏でイヤな雰囲気を作るのが巧い。悪魔崇拝のオカルトホラーは結構昔からあるジャンルだけど、最近見てなかったんで新鮮かも。いろいろ演出に粗がみえるところもあるけど、とにかく不気味な雰囲気作りが巧い。悪魔崇拝カルトとか、地下室とか、いかにもな秘密教会(ゴシックな雰囲気)とかじゃない普通?なんでツリーハウス?シャーマニズム的な雰囲気が漂って意味不明で不気味。
この監督の作品、とにかく怖いし不気味なので一見はしたい刺激があるんだが、二回目はホントもういい。自分にとってはそういう監督。



■ 夜明け告げるルーのうた
好奇心あふれる人魚小娘と少年のボーイミーツガールは、やはりポニョカブリと言われてもしょうがない。髪の色こそ違うけど魚部分がポニョと同じくピンク系だしなによりカエル顔だし。まあポニョカブリは置いておくとして、内容が…中盤までは好みだったんだけど、ダンスをTVで見られてどうこうで…の辺りからどうも好かん展開に。歌うたいのバラッドは好きな曲だけど、ここまで前面に出されると何故かちょっとひいてしまう(何でや) いろいろ平和な世界でいいっちゃいんだけど、トータルでは正直そんなに面白くなかったという印象になってしまった。
映像研には手を出すな!は素晴らしかったんだけどね…やはり好みの問題なんかな。



■ 永遠に僕のもの
美少年といっていい美形の少年が無茶(連続窃盗&強盗&殺人)やらかして捕まって…な実際の事件をもとに作られた作品。
サブカル受けが良さそうなこじゃれた怠惰なジャケ写が印象的。ただ内容はダラダラしてて正直面白くなかった(直球)
モデルになった実在の少年画像も見たけど、確かに美形。そしてこの映画本編。その少年を演じた俳優(当然少年)…似てる!モデル少年に似てる。このルックスだけで十分ハマり役といえるかも。



■ 機動戦士ガンダムNT[ナラティブ]
ナラティブなあ…一応見たけど、見ましたけど。…あー 何かコメントしにくいな。UCガンダム3号機フェネクス。もうパイロットは死んでて思念だけがコクピットにいる状態だっけか。んで天界から受けてる超エネルギーで光より早く動くんでしたっけ?
もうさあ…福井さん…そこまでやるならオリジナルでやった方がいくない?イデオンじゃあるまいし。個人的な嗜好を言わせてもらうと、ニュータイプはテレパシーと限定的予知能力、あとはちょいちょいおおげさじゃないのをプラスアルファ 程度に留めて欲しいんだよね。機械との融合能力も思念波操縦のサイコミュまでが限界。サイコなんたらで物理的に莫大なエネルギーを持ち出し始めたら、それもう幻魔大戦じゃないすか。もうモビルスーツみたいなジャマくさいもんから飛び出して、サイコエネルギーで全身を覆ったニュータイプさまが単身超高速…いやテレポートしてスーパーサイコエネルギーで敵モビルスーツや敵戦艦を蒸発させて…って未来までもうすぐ?
いやこんなイヤミ言いたくなるほど正直アレだったと思うよナラティブ。
まあこの流れの元を作ったのは富野御大ご本人で、サイコの力でアクシズ押し返しましたやっちゃった時点でねえ…ぶっちゃけ逆シャアが好きになれないのはあそこがあるからなんですよ。ああ何か文句ばっか言ってるな。好きになれんのだからしょうがない。



■ グリーンランタン
とうとう観た。さんざんデップーでネタにされるからヒドい作品なんだろうと思ってたら、身構えてたからか、そうヒドいとも思わなかった。割と普通に面白いじゃん というのが正直な感想。(能力がご都合主すぎるのが何だけど) 後の奥さんであるブレイク・ライヴリーがかわいい。ライアン・レイノルズとブレイク・ライヴリー、悪い噂も聞かないし仲睦まじく過ごされているようで何より。この2人だけはモメないでもらいたい。



■ 劇場版SHIROBAKO
TV版でお馴染みとなったキャラが各々の事情で今はおらず、戦力的には厳しい状態ながらも奮闘する。
しかしまたもや不条理が襲い掛かり絶体絶命…からの反転攻勢。ここで昔の仲間が続々と参戦(超重要)、大逆転で大団円…。盛り上がり続編のテンプレと言ってしまえばそれまでなんだけど、王道ってやはり強いなと。特に昔の仲間の合流は本当に胸熱。積み上げてきたTVシリーズという歴史がないとこの技を使えないもんね。懐かしさと心強さの相乗ブーストは鉄板の爽快感。劇場版アニメというアニメ制作会社としては一度は手がけたいデカいイベント(劇中でムサビが劇場版手がけてるけど、それはまさに現実のムサビ(P.A.WORKS)が劇場版映画を作る様子の劇場版を作っているという軽くややこしい構図)
TVアニメ、劇場版とアニメスタジオを主題とした作品として、やりきった形になったんではないか。もうネタがないんで次作は難しいかな。
TV版の声優の子が決まったときのような殺しにきてる泣かせシーンはなかったけど、とても面白かったです。



■ 猿の惑星: 創世記
■ 猿の惑星: 新世紀
■ 猿の惑星: 聖戦記
猿の惑星、シーザーもの3部作まとめてレビュー。
最初正直、どうかと…と複雑な思いで見始めた。いや、猿の惑星は古典にしてすでにポップカルチャーアイコンで、リブート作品ですらすでにそこそこの過去と化している。何と言うか、物凄く世界が固まってる感があるんですよ。そこでいきなり現代の動物好き青年からスタート。…うーん、いやわかるよ。後の神である偉大な猿シーザー、シーザーも最初はそういう現代のいちチンパンジーだったかもしれん。わかるが… …これ猿の惑星に繋がるの?いやこれから繋がるように話続いてくんじゃん!と自分を説得するも、なんだか…という不条理な違和感を序盤は拭いきれなかった。
製作サイドもそれわかってたのか、丁寧に、そりゃあ丁寧に、3部作きっちり使ってこの世界を描き続けた。さすがにこれだけ丁寧に話を積み上げれば、説得力生まれますよ。猿の神、偉大な猿シーザー。ポップカルチャーと化した偉大なSF映画の中の、いち設定に過ぎなかったシーザーが、この膨大な物語で見事に受肉した気分です。
シーザーは実在した。そしてシーザーの物語によって「猿の惑星」は誕生した。という流れが見事に完成した。
前日譚としての、ある種の完成形を見た気分です。ちょっと意味合いは変わるけど、現代のセンスで、描かれていなかった偉大な作品の前日譚を丁寧に描ききった という意味で機動戦士ガンダム THE ORIGINを彷彿とさせる。
ちょっと知恵を得たぐらいで猿が人間文明にとって変わるか?人類、文化退行しまくってるけど何世代かかったん?というか生物的に変化してなきゃ飼われてる人間、話してる猿の言葉覚えちゃうんじゃない?といった疑問点を後知恵の強みを生かして全てクリア。ウイルスで実質壊滅した人類に耐性を持つ猿が成り代わったというのは、このコロナの世においては一層の説得力を持ってます(ただ言葉を話せなくなるのは変種ウイルスのせい はちょっと力技感あったかな)
これ自体が今後も偉大な作品として残っていくかはともかく(残念ながら)猿の惑星の前日譚という看板に恥じない素晴らしい作品だと思います。



■ 夜は短し歩けよ乙女
うーん…正直合わんかった…凄い好きな人もいるし、評価もそれなりに高いので相性の問題かな。こういう合わないなーって作品は、自分にとって面白くなくても、それをあーだこーだ言いたくなる事はないんだよね。



■ ハッピー・デスデイ
■ ハッピー・デスデイ 2U
1だけでちゃんと完結してるけど、2はホント続きの話ってレベルで続編なので観るならワンセットがオススメ。ライトなホラー風味(本当に風味レベルの薄さ)のタイムリープコメディ。製作者はこういうタイムリープいうかリプレイもののお約束がちゃんとわかってて、安心して楽しめる作りになって大変好感が持てる。くどいほど繰り返す中庭の出来事シーンはこの映画のコアと言ってもいいんではないだろうか。それに対してのリアクションも素晴らしい。
2の方はちょっと無理やり広げた感じもあるけど、まあコメディだから全然アリ。ただ基本悪役ポジの人に頼み込んで役に立つよう動いてもらったのに、それに報いず普通に悪役ザマア的流れになってんのは結構モヤモヤ。何か日本で深夜ドラマとかでリメイク(もしくは実質パク…いやインスパイヤ)しそう(お約束通り低予算)いや若手女優売り出し出来てセットで若い男優も売り出し出来てロケ地滅茶苦茶気軽に設定できて面白コメディって、需要めっちゃ高そうなんで。



■ ヘルボーイ(リブート版)
某所で語ったこととカブるんで詳細は割愛。原作の静謐さを再現した、美術品のような美しさがあるギレルモ・デルトロ版に比べてまあ下品なこと…でもそういう料理の仕方もあるな、というかアリだな!と気づかせてくれた。ミニョーラ的にはどうなのかはわからんが、いちファンとしては妙に金のかかったB級アクションに堕ちてるこの路線も全然アリ。ケバケバしくてグチャグチャでグダグダの美術や演出、そんな俗っぽい作風のくせに瞬間最大風速の美術は美しいギャップも魅力。ファイアクラウンは素晴らしかった。



■ ファーストマン
人類で最初に地球以外の星の土を踏んだ男、ニール・アームストロングをライアン・ゴズリングが演じる。監督はディミアン・チャゼル。ラ・ラ・ランドコンビですな。邦画における○○組じゃないけど、やはりウマがあった役者と監督はこうやって定番で使い続けるような関係性になるのかねえ。
映画としては思ったより地味で、事故による犠牲者とかいる関係で結構悲壮感が主体。だから大偉業にも関わらず、全体的に暗めで落ち着いた展開。普通に面白かったけど、その辺りが影響してか、全体的な映画の印象が薄い。批評家の評価は高いそうだが、自分の中では佳作くらい。



■ LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘(前・後編)
「峰不二子という女」から始まった小池健監督のルパンシリーズの、一応のひと区切り(全キャラ主役回終了)。
不気味な怪物じみた外見の殺し屋「ビンカム」のデザインは秀逸。能力もどう見ても超常現象だけど、一応現実でも可能っぽい雰囲気があるのはいい。砂埃に幻覚毒物混ぜるのはわかったけど、突然大量に砂埃というか砂嵐起きすぎ(笑) でもフィクションと現実っぽいこじつけとケレン味のある演出が良い融合していて絶妙。山田風太朗忍者演出感ありありで大変好み。ビンカム自体の外見の異常性(指の爪はともかく目がほぼ爬虫類)も、人体改造殺し屋組織がいるという設定で全部クリア。
ビンカムのキャラはOK、少年との逃避行、乾いたメキシコの地、いろいろOKだけど、どうもしっくりこないのは残念ながら峰不二子のキャラ不足ではなかろうか。この脚本、ルパンが主役担当したら面白くなったんじゃないかという気がしてしまう(次元、五右衛門は不二子より悪手かも)やはりルパンのキャラは圧倒的で万能感がある。
ビンカムとの決着シーンまではテンションを維持していたのに、どうもしっくりこないまま終わってしまった。やはり不二子は正面きって戦闘するのは似合わない。
小池監督の全ルパン作品は同一世界。ここまで積み重ねてきた素晴らしいシリーズだし、語っていながらまだ断片であるパズルピースだらけのLUPIN THE IIIRD劇場版シリーズ、是非とも敵組織の最終決戦まで描ききってもらいたい。ていうか多分もう普通にそうしてると思う。3部作、ヘタしたら完結編1(前・後編)完結編2(前・後編)完結編3(最終章)みたいな変則5部作くらいでもう作っている最中かも。ぜひそうしてください。



■ ダンス・ウィズ・ミー
スウィングガールズなどでおなじみの矢口監督作品(いつも名前が覚えられなくて矢口監督 としてしまう。いい加減覚えたいのでタイプする。矢口 史靖。こう書いてやぐちしのぶ …しのぶ難しい…読めねえ。
長打は打てないけど安定して塁に出る打率の高いバッターという印象の監督(褒め言葉)
んで今回は…結構な数作られている往年のポップス名曲を使ったハリウッドのミュージカル作品(マンマミーヤ!、greeなど)のように、あえて往年の邦楽ポップスでミュージカル作品を作ろうという意思のもとで作られた作品とみた(ストーリーは後付。とにかくコメディで邦楽でミュージカル、というコンセプト先行だと思う)
それらのポップスに関してはストライク世代でもあるので楽しいには楽しいのだが…どうもミュージカルとして甘いというか、噛み合いが悪い。抽象的な表現で何なんだけど感じた感覚としてはそれなんだよね。日本のポップスでミュージカル的に歌い踊るの、かなり特殊なセンスが必要で極めて難しいと思うんですよ。矢口監督はそっち方面はキャリア的にも得意とは思えないので、そこらへんで噛み合いが悪い という感じになるかなと…。結論から言えば、なんかしっくりこない作品でした。
でも邦楽でミュージカルって素晴らしい試みだと思うので、諦めず誰か挑戦して欲しい。



■ ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY
正直、思った程では…という評価。見所はいっぱいあったが、やはり能力的には派手さがないキャラだらけなので絵ヅラは地味になりがち。
ハーレイ・クインも実際は特殊能力はないのだから、頭がおかしいようでいて同時にキレキレの頭脳 みたいなジョーカー的要素がないとケラケラしてるだけのキャラになってしまう。サブキャラというか、メインで戦うキャラの近くで好き勝手やるならケラケラで問題なかったんだけど、主役を張るとなるとねえ…サブで活きるキャラと主役をやれるキャラは、キャラの良し悪しじゃなくて、タイプとして向き不向きがあるなと感じた。
メアリーエリザベスウィンステッドのハントレスは大好き。もっと徹底的に皆ハントレス覚えられなくてボウガンキラーとか、ボウガン、とか呼んでキレさせて欲しかった。で、敵なのに真面目にハントレスって呼んでくれる相手に最上級の感謝するようなシーン欲しい。
あと唐突に大声がミュータントレベルの超音波能力なのは何だかな…と。文句ばっかり言ってるけど、DC特有の暗い絵ヅラがちゃんと一貫して守られててそれは好き。



■ THE GUILTY ギルティ
警察への緊急電話の内容だけでほぼ話が完結するワンシチュエーションサスペンス。(余談だがこういうシンプルなシチュエーションもの観ると、これ舞台劇でもいけるな と思ってしまう)
シンプルな構成だけに、極めて狭い範囲内(緊急コールセンター内)でいろいろな絵ヅラを用意して飽きさせない。そして何よりシナリオ。断片情報しか得られないので作中の主人公と同じく、観客も事件の内容についての理解が二転三転。結論としてどんでん返しでせつない結末が待っている。ちょっと力技を感じないわけでもないけど。限られた条件の中で現実でも起こりうる無理のないシナリオ。面白かった。良作。



■ アップグレード
全身麻痺の人を脊髄に埋め込まれたチップが動かすというネタはありそうでそんなにないので面白い。特にいわゆる普通の人体挙動とは違う格闘術で戦うシーンは大変面白かった。だが不満はない訳ではない。印象的なシーンとなっているカメラが回転しながら、ほぼ身体を一直線にしたまま床から跳ね起きるシーン。インパクト重視なのはわかるし、成功してるけど、重心的には無理なのでそこが惜しい。細かい話だけど、数センチだけ両手のひらを床から浮かせて、バン!と床を叩きながら(当然木製床は割れ破損するレベルの衝撃)あのグルン!って起き上がる映像入ったら最高だった。
チップ自身が高レベルセンサー持ってるかのように周囲の状況がわかるが、チップはチップでしかなくセンサーではないので、あくまで周囲の観測機器からのデータで周囲把握してる描写も欲しかった。
AIチップが黒幕でいわゆるスカイネット時代の始まりバッドエンドは好みがわかるかもしれんが、自分はアリ派。チップがクモみたいな動きするのは映画的演出なので許す。



■ グリーンブック
予想以上の面白さ、伊達にアカデミー賞受賞してない。
黒人差別をテーマとしつつ、バディもののロードムービーで実に観やすい。展開もそんなに奇をてらわない。シーンチェンジや構図、会話のタイミング、そういった地味で細かい要素が優れていると、そんなに派手な展開じゃなくてもスンナリ映画を観続けてしまう。すごい技術だと思う。
アラゴルン@ヴィゴ・モーテンセンがガサツでタフガイな用心棒トニーを演じている。もともとガッチリした体型だったけど、さらにサイズアップして腹まわりまで含めた全身のサイズがゴツい身体になってて凄い。トニーがビジュアルで漫画チックにゴツいからガサツ暴力に説得力が出るし、機転を利かせた知恵をみせると小気味いい。それとの対比でインテリの演奏家ドンを演じたマハーシャラ・アリは荒事に縁のない細い優男ビジュアル。地味だけどビジュアルの時点で凄い対比バランスの完成度があるんだよね。
そしてパッケージにも使われて、結構な時間映り続ける主舞台のひとつでもある移動の車。少しシックなエメラルドグリーンのボディカラーが映画に鮮やかな色の印象を与える。最後に惨劇が来るんじゃないかとハラハラさせる展開。トニーの銃。伏線といい、ラス前の緊迫感といい、本ラスのドンの行動といい、観客を気持ちよくさせるシナリオが見事すぎる。素晴らしい映画という言葉しかない。傑作!

余談だが、ヴィゴ・モーテンセンはアラゴルンの時点で大好き役者なのだが、オーシャンオブファイヤーという馬で大陸横断レースする映画で主演し、当然作中で愛馬役の馬に乗って撮影した訳だけど、撮影終わってもその馬のことが気にいって自腹で買い取って自分の牧場で保有してリアル愛馬にした話が好きすぎて、ますます大好き役者なので、このような素晴らしい作品で今でもキャリアを積んでいることが凄く嬉しい。



■ ボーダーライン: ソルジャーズ・デイ
ベネチオ・デルトロ主演の、メキシコの麻薬カルテルとの戦いを描いたハードアクションもの。
前作「ボーダーライン」と同じく乾いた無情感のあるシナリオとリアルな銃撃戦が魅力的。1の方が面白かったかな。もうメキシコと麻薬を切り離すの無理なんじゃないの と思える。



■ パンズ・ラビリンス
ギレルモ・デルトロ監督の名前が売れた有名な作品だが、監督のファンのくせにずーっと未見だった。とうとう観た。
いやー、これ世に出したのなら、そら有名になるわ。思ってたよりずっと面白かった。手に目がついてる人食いの怪物は恐ろしい造形ってことになってたけど、そうでもなくない?(コミカル路線だよね?)あんまりアイツにはピンと来るものがなかった。
それよかシナリオが良い!ちょっとグレーな部分もあったけど、これ全部あの女の子の妄想ってことでいいよね?そっちの方がせつなくて好き。高ストレス下にある子供の脳内で作り出された幻想である方が、大人は誰も気づいていないリアルなファンタジー世界 ってよりドラマを感じる。
ふわんふわんの完全ファンタジー冒険映画だと思ってたので嬉しい誤算だった。



■ ゴースト・エージェント/R.I.P.D
原作のあるアメコミの映画化らしい。設定はそれなりに魅力的で面白くなる要素はあるし、キャストもライアンレイノルズやケビンベーコンが出てて豪華。
美術もそれなりにお金かけててクオリティは高い。なのに…なぜこんなにパッとしないというか、つまらないというか、記憶に残らないんだろう…
良くはないけど、もうダメダメでイライラする という程はダメだとは思えない。そこそこレベルのつくりなのに、やっぱり面白くない。何なんだろうね…こういう感覚。何かあるんだろうな、不思議だわ。とりあえずライアン・レイノルズはグリーンランタンに出てたこと恥じるよりコレに出てることを悔しがるべき(というかレイノルズもネタに出来ないほど、正直アレな作品ってことなんだろうな)


■ スカイスクレイパー
MEGの時にも触れたけど、とにかく中華主導アクション映画には、何かしら独特の雰囲気がつきまとう。何かいまいちノれないんだよね…(自分だけかしらん) ただこのスカイスクレイパーはMEGよりかは観やすかった。あとは特にコメントないかな。普通の作品



■ ボーン・スプレマシー
正直ダルかった(いきなり)
ボーン・アイデンティティーはそれなりに楽しめたのになあ…何故だろう?普通に退屈だった。でも思い返すとそんなに悪い作品じゃないんだよね。良いとはいわないけどシナリオもまずまずではある。これ多分観た時の精神状態や体調とかが良くなかったのかも。作品とのファーストコンタクトでの印象は重要なので、出来れば初見作品の視聴はフラットな体調で望みたい。



■ インデペンデンス・デイ:リサージェンス
世の中で言われてるほど駄作じゃないと思ったが、全体的に地味にダルかった(結局ダルいんかい)
異星人のテクノロジーを吸収した米軍、断片的に世界に残る敵宇宙人の痕跡、もはや比較対象が惑星や衛星本体レベルの超々々々巨大エイリアン母船など、設定自体は面白要素作れてると思う。巨大宇宙人も脳みそ空っぽエンタメとしてはアリ。
何がイヤなのか考えたら、この手のやつでお馴染みの、アメリカンなハイスクールボーイズ&ガールズのノリで正規軍として戦う主人公達 が苦手だからではなかろうか。目当ての女の前で妙に粋がったり、軍法会議ものの無茶やったり。これはパシフィックリム・アップライジングにも言える。
まあガチガチの軍人ものやっても全世代向けお気軽エンタメにはならないんだから、これでいいっちゃいいんだけど…。
(ちなみにモロに「ハイスクールボーイズ&ガールズのノリで正規軍」がメタクソにされてガチガチの軍人化するスターシップトゥルーパーズはこのマイナス作用をプラスに転じさせた稀有な作品)
ハイスクールボーイズ&ガールズのノリで正規軍、自分で言うのも何だけど、前から思ってたモヤモヤをうまいこと言語化したな。日本でもチラホラあてはまる作品あるかもしれん。 



■ ロケットマン
エルトン・ジョンの半生を描いたミュージシャンもの。フレディもそうだったけど、エルトンも趣味がそっちだし、有名になってから生活が荒れる辺りほぼ同じなのでボヘミアンラプソディと感覚がいろいろカブる。
エルトンの半生にも興味はあったけど、やはりミュージシャンものの華は名曲の演奏シーン。タイトルにもなってるロケットマンって楽曲は知らなかったけど、さすがに一番有名な「クロコダイル・ロック」は知ってるし何回もカラオケで歌った大好きソング。そういう人多いと思うので、劇中でクロコダイルロック歌うシーンは超気合入ってた。
https://www.youtube.com/watch?v=YVxh_UeRkm0
タロン・エガートン、ホンット歌うまい。ストーリーは生活荒れて、人も離れていろいろ救われないまま終わるから(エルトンまだ生きてるけど)
映画的な爽快感はないんだけど、とにかく歌唱シーンがいいから全て許せる。有名なユアソングが生まれるシーンも良かった。



■ ダイナー
ヤングジャンプで連載していた漫画を、監督 蜷川実花、主演 藤原竜也で映画化。
上映当時ボロカスに言われてたので期待値を下げまくって観たのが良かったのか、そこまでひどいとは思わなかった(もちろん邦画にしては だが)
原作漫画といろいろ違うのはもう諦めた。概ねの流れとスキンのスフレがちゃんとしてたから許す。
蜷川実花は止め画としての極彩色の絵ヅラは代名詞だけあって味があるんだけど、肝心な作劇がやはりどうしてもモタつくというか、アングルや演出も平凡というか…まあすべてのステータス全上げはできないからしょうがない。
藤原竜也はやはり凄い。藤原竜也が出てきて大げさな芝居を打てば、それなりにちゃんと話が成立する。ベタベタの流れでも何となく観れる。凄い役者だと思う。実写カイジなんか完全にスピンオフジャンル化してるし。あれは藤原竜也の実力以外の何者でもない。トータルで結構好きな映画。後半はグダグダ。



■ アド・アストラ
ブラピのSFもの(ざっくり説明)いや…正直ようわからん作品なんだよね…コレ… 凄い遠方まで行く探査宇宙船で反乱?が起きたようで、その首謀者疑いのある船長の息子(ブラピ)が真相を確かめに行くんだけど、何と言うか、行くまでが長い。手続きが多い。妙にしんみりして皆疲れきってる。ひたすら感情表現に乏しい主人公のモノローグが続く。
まあそれはそれでバリバリのエンタメ作品とは違う独特の味があるちゃあるんだけど、何かこう、のっぺりして刺激がないなと。予告編は面白そうなんだけどな…感情のない主人公と宇宙、暗いひっそりとした展開 という意味でファーストマンとダブるところがある。美術や宇宙機器描写などは超絶リアルなので、ブラピも含めて非常にもったいない。しいて言えば脚本が悪い。



■ ギャラクシークエスト
前々から観たかったけど、とうとう観た。傑作!バカバカしいけど一応ちゃんとSFではあるところがいい。
コメディのための面白設定ではあるものの、広大な宇宙という可能性の化物の前では、可能性ゼロではない案件と言えてしまう辺り、パロディもとのスタートレックっぽいところがまた良い。この脚本家は死ね!は超名言。



■ クロール ―凶暴領域―
結構ご贔屓の監督、アレクサンドル・アジャのワニワニ動物パニック映画。
序盤から中盤にかけては面白かった。半地下と言っていい床下、そこでワニに閉じ込められる閉鎖空間サバイバル。どんどん水没してタイムリミットも迫る辺り鉄板の面白展開。でも…中盤から終盤にかけて、ちょっとさすがにハシャギすぎじゃない?って気分になった。近くに湿地帯がある警察にしてはワニ知識がなさすぎる。早く家の上に上がればいいのに、何だかんだで無理やり残ってわざわざピンチに陥ってる。主人公達の大怪我と怪我でも動く率がスタンド使い並。
観客のカタルシスを解放&憐憫なくワニに食われていい人員ということで、火事場(台風だけど)泥棒はもっと丁寧に扱うべきだった。もっと主人公達に絡めて、観客のヘイトを集めるドクズ野郎と、地味クズくらいの薄さなので心置きなく無残死していいレイダースのナチ兵ポジションのザコ泥棒。あとはクズじゃなくて基本善人だから主人公達に寝返る泥棒メンが1人。こいつは途中で ああ…いい人なのに死んでもうた…と見せかけてどっこい生きてていいとこもってくタイプ。ポリスメンはワニに詳しくて頼りになるけど、ドクズの邪魔のせいで死亡が望ましい。
ベタだけどそういう展開の方が良かった。トータルではチョイいまいち。惜しい。



■ 最強のふたり
後にハリウッドリメイクもされたという、大変話題になったおフランス感動映画。
話題になっただけあってとても良く出来ている。面白かった。冒頭のシーンは当然最初は何のことかさっぱりだったけど、なるほど、そう繋がってるわけね。というのがうまく出来てて感心。クセのあるシーンもあったけど総じて面白い。あと邦題が素晴らしい。原題は何かアンタッチャブル的なタイトルみたいだ。明らかに邦題のうまさで何割か稼いでる程のナイスなタイトリング。



■ ゴーストライダー
日曜洋画劇場で何回も放送されてた気がするが、なんやかんやでご縁がなくて今まで一度もちゃんと観たことがなかったので観た。
うむ!面白いではないか!ニコラス・ケイジもニコラス・ケイジってだけで客が呼べる役者だな。そんなにカッコイイわけじゃないんだけど、何かハマるんだよね。そこにいるだけで映画にある程度華が生まれる。来年に2を借りて観よう。



■ プロメア
世間的には非常に評価が高いので言いにくいのだが、自分にはあまり響かなかった。トリガーと中島かずき脚本特有のダイナミックさは良いんだけど、さすがにダイナミズムが行き過ぎて、雑に感じるところがチラホラ。ガロ・ティモスの松山ケンイチもヘタとはいわんが上手いとも思えず。良いも悪いも、どちらも語るネタがないと感じてしまう辺り、自分には「合わない」映画だったんだろう。



■ 見えない目撃者
吉岡里帆主演。交通事故で盲目となってしまった元婦人警官が、音だけを聴くことにより関わった連続殺人事件を追う、盲目探偵とでもいうべき作品。
中盤ぐらいまでなかなか好みの展開。連続猟奇殺人もなかなかエグめで邦画にしては頑張ってる。デアデビルでもあった「音像」とでもいうべき、経験の長い盲目者が音で外界をどう捉えているか、のイメージ映像が良い感じ。
ただ後半がねえ…本当にもったいない。いや正義感と使命感の塊キャラってのはわかるけど、ちょっと蛮勇がすぎる行動に出まくるし、ご都合展開もブーストがかかりまくるし…観てて何度も オイオイオイ アイツ死ぬわ って感じになった(死なない)
警官時代から優秀だったって設定あるし、盲目者はそういう能力特化しそうだからわからんでもないけど、車内で急ぎで口頭で聞かされただけの屋敷の間取りから、現地(殺人鬼潜伏)の屋敷を盲目でうろついて、屋敷の構造から隠し部屋(人質監禁室)見切る?いやじっくり時間かけてやるならわかるけど、殺人鬼潜伏場所でそれやる?さすがにちょっと…。どうしても殺人鬼と直接対決させたい気持ちはよくわかるけど、ここまで力技では雑といわれてもしょうがない気がする。ラストの反撃方法は悪くはないので、いろいろ惜しい。



■ 天使にラブソングを
もはや説明不要の知名度。だがずーっと何かご縁がなくて観てなかったんだよね。今年とうとう観た。思ったより歌唱シーンが少ないものの、型破りシスターが皆を変えていく流れはやはり痛快。地味子ちゃんなシスターがハイトーンで歌うまいって設定がいいね。納得の良作。



■ ミッドサマー
ニコニコ笑顔が怖いアリ・アスター監督の作品(本人画像見たけど優男で善人そうでそれが怖い)
ホントまあこの人は居心地の悪い雰囲気作らせたらピカイチだね…今回は露骨な居心地悪さじゃなくて、遠慮気味の不穏な感じ的なやつだけど(何それ) 友人のオススメで訪れた友人の故郷、ホルガ村での夏至祭り。一見牧歌的でのどかな雰囲気なんだけど…からどんどんヤバい方向へ。この人のゴアはグロさもさることながら、シチュエーションやまわりの反応が気持ち悪いからますますゴア、残酷描写が異質に際立つんだよね(褒めてる)
狂気はどんどん加速して(それも予定調和で計画通りなんだけど)一見普通っぽいけど頭おかしい祭りが最高潮で…主人公が…あれはもう発狂したのかな。断言はできないけど、何とも…な後味の悪さと狂った爽快感?を残して映画が終わる。
もう2回目はいいや…この作品…でも初回は刺激的で面白かった。監督の新作が出たら観に行ってしまうだろう。



■ この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説
「このすば」の劇場版、このすばはTV版を一通り観たので劇場版も押さえた。うむ。ゴブスレさんと同じ感想。TVスペシャル的レベルだけど、ファンしか観にいかない作品なので十分OK。面白かった。



■ サーホー
コロナ真っ最中の時に観にいったインド映画。あのバーフバリのプラバース主演。まあそうだろね という気もするが普通に劇場に2人しかいなかった(1人自分、もう1人誘った知人)
バーフバリのノリで現代の謀略?アクション映画を作るとこうなる といった感じの作品。謎の男(超有能)サーホーの真の目的とは? というていだけど、割と適当に実はあいつはこれで、実はあいつはこうで、みたいに実は…実は…って雑なひっくり返しが何度も何度も発生する雑シナリオ。話が面白いとかそういうことはまったくない。
アクションも派手だけど割と雑。ジェットパックで空飛ぶのはいい。絵になる。だがそのまま(確かジェットパックは時速400〜300キロのはず)水平で飛びながら、高層ビルから落下途中のヒロインをキャッチってのは…相対速度…。せっかく高層ビル落下なんだから、高空から垂直加速落下してキャッチ、反転して地面スレスレ上昇でいくない? で、救出したら高層ビルの中腹くらいの高さでロケットガス欠。どうする?自由落下してホテルのプールにバシャン(水深2mくらい)水に落ちればどんな高さからでも大丈夫理論が、80年代のハリウッド映画ならともかく、この2020年においてもインドでは現役であることが確認できた。 まあイヤミったらしく書いたけど、主人公はサーホー(バーフバリ)なので、まあそりゃそうだろね という感じしかなく違和感はない。プールなんてケチくさいこと言わずコンクリに着地しても文句言う気ない。
そんなにコネくりまわす必要ある?ってくらい無理やりどんでん繰り返してもうそろそろ3時間、パトラッシュ…疲れたよ…って気分になるころ、サーホーがバシッと決めて、スーツに着替えてゆっくりスローモーションで歩いてくるんだけど、ここが無駄に、本当に無駄にカッコイイ。
で、そっから割と唐突に映画が終わる。エンドロールは2分くらい(確か) このラス前で なんだこの無駄なカッコよさ… って気分になったとこで唐突に終わるから、終わりよければすべて良し感が働いて、ネロになっちゃうほど疲れてグダグダだったのに、何か面白かった感に書き換えられてしまう辺りがプラバースマジック。そういうわけなのでグダグダなのに総合では面白かったといえる作品。



■ ダンケルク
クリストファー・ノーラン監督。第二次世界大戦序盤でドイツに押されまくって、ダンケルクという海に面した土地から莫大な数のイギリス兵が敗走撤退した実話の映画化。
輸送船がドイツにボコボコ沈められるので撤退できない…なので、チャーチルがイギリス民間人の船(漁船からレジャーボートまで)使ってまで撤退を成功させた辺りは、痛快な歴史ではあるんだけど、基本は撤退戦なのでどうしても絵ヅラとしては地味。
逃げようとしてる歩兵。軍の連中に勝手に使われるくらいなら自分で操船して助けに行くっていう民間人。輸送船を襲うドイツ軍航空機の撃墜を命じられたイギリス空軍操縦士。の3人3視点で話が進む。
イギリス戦闘機スピットファイアのリアルな空戦シーンが観れたのは眼福だけど、それ以外のとこは重苦しくて正直そんなに面白くない。トータルでは地味でイマイチな作品。テーマが難しかったのかもしれないけど、ノーランが戦争映画撮ったら派手派手スペクタクルになると思ってたので意外。



■ ホテル・ムンバイ
ボンクラ男子の定番妄想である教室テロリストが、ホテルで現実に起こったような作品。現実は非情である。
訓練された兵士 とまではいかなくても、こちらを躊躇なく殺す意思のある複数の敵が自動小銃を持っている という状況がいかに絶望的であるかがダイレクトに伝わる。恐怖と絶望を感じさせる描写。見事というほかない。
そんな過酷な環境にありながら、ホテルマンとして宿泊者を救おうと奔走するホテルマン達。フィクションシナリオなら、いやいやいや美化しすぎでしょ…って文句つけるとこだけど、実話ベースだそうなのでそれは大変失礼な行為となる。こういった銃を持った殺戮者に対して、自己犠牲をいとわず他者を救った、救おうとした事例は世界中でいくらでもある。勇敢な人というのは実在するのだ。
料理長がかっこいい。良…いや、傑作としておこう。



■ ドクタードリトル(吹替)
故 藤原 啓治さんの吹替遺作ということで劇場視聴。惜しい…本当に惜しい。RDJと共に年を重ねて、お互いヨボヨボの歳まで仕事しながら生きてほぼ同時に大往生して欲しかった。フィックス声優が亡くなられてしまうとつらい。RDJには失礼だけど、ファンとしては半身が無くなってしまったかのように感じる。きっと代わりの方がうまくやってくれるだろう。
映画の方は…まあCG多用の動物ワクワクアドベンチャー。原作ファンからすると卒倒モノの現代風無茶苦茶展開なのだそうだが(まあぶっちゃけドラゴンとか出てくるし)原作知らないので普通に楽しめた。TVでやりそう。



■ ブライトバーン
ジェームズ・ガン監督のウルトラスーパーデラックスマンといった感じ。狂ったスーパーマンの恐怖を描いてる。
予算がなかったのか、全体通して地味。この世界のカル・エルは生来邪悪というか、ドラゴンボールでいうとこの正しい侵略形サイヤ人なので、この惨劇に進む展開はイレギュラーではなく順当なのだろう。カカロット的(頭を打った&養父が孫御飯というチート存在)な人類にとってのラッキーが起きなかったケース。
にしても、にしてもだよ。本来邪悪なら『本来邪悪』であることを感じさせなきゃいけないし、育成途中で邪悪開花なら、これを機に…というのを明確に描かなきゃいけない。本作は何かそれが弱い気がする。何かフワッと邪悪になってる。母親が邪悪スーパーマン少年を唯一殺すチャンスを得るが、それの阻止があまりにもまんまというか、ヒネりがなくて拍子抜け。そこに何かギミック入れなきゃあかんと違うの?オチに使ってたけど、そこは飛行機がイレギュラーでいいんじゃないのかね。たまたま凄い偶然で飛行機さえ来なければ殺せてた の方がドラマチックだと思う(当然途中から飛行機を見上げる=家の近くが飛行機の航路、小さすぎる物体はレーダーに映らない等の伏線入れとく)



■ ゾンビランド ダブルタップ
お気楽ゾンビアポカリプスものとして成功した稀有な作品の続編。今回も見事にそのパターンを継承して楽しめる良質エンタメ。
ルールの面白さを残しつつ、新キャラや新しい場所を出してキャラのマンネリ化を防止してて、とても面白かった。また10年後くらいに続編作ってもらって3部作完結して欲しい。



■ ジョン・ウィック:パラベラム
とにかくキアヌがかっこよく敵(殺し屋)達を倒していくシーンを撮りたいがために作った無理めの設定で、すでに3作目。これだけ続けてくるとボンヤリとだけど世界観が作られていくので、今回は何となく雰囲気的にストーリー…?的なものがあったような気がするが、気のせいかもしれない。いきあたりばったりで雰囲気作り出してるだけかも。キアヌのアクションが観れればそれだけで元がとれるので無問題。面白かった。モーフィアスはやはりレジスタンスが似合う。



■ ランボー ラスト・ブラッド
今回のランボーは知的!特殊部隊スキルで敵と戦う!みたいな煽りが劇場公開時にあった。いやいやいや…そう言っといて
うおおおお!お前ら!許さねえ!!うおおおおーーーっ!(CVささきいさお) って映画でしょ?って思ってた。観たらやっぱりそうだった。
やたら気のいいかわいい女の子がランボーの知り合いとして出てくる もう15秒くらいで(この娘、ランボー怒りのトリガーとして死ぬんだろうな…と思ったらやっぱりそうだった(これをネタバレとは思わない)
メキシコの人身売買愚連隊が敵。地味だけど身の丈にあった敵設定で好感が持てる。特殊部隊スキルというか、トラップ設営が知的じゃないとはいわないけど、トラップは1の頃からコンスタントにやってない?あれ知的とは違う気がする。
もにょもにょ文句つけてるけど、普通に面白い良質娯楽作だった。ちゃんとスタローンなのでランボーではあるけど、いわゆるシリーズのランボー感(ランボー感?)が一番薄いかも。4まではちゃんとランボーだった。
何にしてもスタローンおつかれさま。ロッキーは5で、ランボーも5で看板下ろしたので、エクスペンダブルズも5までいって欲しかったけどさすがに4で看板になりそうだね。そしたらもうさすがにドタバタはやめてカメオ的な楽な仕事で味のある老人役者として死ぬまで現役でいて欲しい。



■ アス
ゲットアウトのジョーダン・ピール監督作品。このジョーダン・ピールさんは脚本も自身で書かれるので非常に作家性が強い。いいこってす。脚本家との分業は全然OKだけど、監督たるもの、やはり脚本もその気になれば書ける人であって欲しい。
ちょっと設定に無理があると思いつつも、不気味な雰囲気作りのためのファンタジーと思えばギリセーフ。主人公と同じ顔したアスだけ言葉が喋れるので、ある程度話が進んだらオチは予想できた。ゲットアウトほどの名作ではないけど、低予算で不気味な作品を作り出す技能は素晴らしい。良佳作。
刺激を求めるショックスリラーとして、パッケージデザインしたやつがひたすら有能。ヘタなホラーよりパッケージが怖い(これはゲットアウトの頃からそうっちゃそうか)



■ ホワイトハウス・ダウン
ジェラルド・バトラー主演のエンドオブホワイトハウスとどうしても比較されてしまう不憫な作品。
あっちはシリーズ化して大ヒットしてるから、まあそういうことなんだろうな という出来ではあるんだけど、いうほど悪くない。
どんでん返しも意外性があり、シナリオに関してはこっちの方が優秀なのではという気さえする。まあジェラルドバトラーのシリーズの方がヒーロー性があって続きが作りやすいし、彼は華があるからしょうがない。これはこれで良佳作。



■ マーキュリーライジング
ずいぶん昔の作品だけど、BSでやってたのを録画して視聴。ダイハードがヒットしてた頃のブルースウィリス映画なので、刑事役で出てる時点で主人公はどう見てもマクレーンなキャラだった。まあいいでしょ。それが求められてたし。政府の暗号システム:マーキュリーを解読できてしまう自閉症児が謀殺されそうになるのを守る話。普通にそれ系の作品として良質でした。佳作。



■ ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!
ベンジーが当たり役のサイモン・ペグ主演コメディ。
よくあるB級以下のグダグダD級低予算コメディというかパロディ映画にあるような邦題なので、普通なら手を出さないんだけど、名作という話を昔から各所で目にしていたのでとうとう手を出した。最初の方は んー…やはり各所での高評価は大げさだったんでは…?と思うようなスロースタートだったけど、中盤以降から面白さに火が付いて、後半から無駄に派手になって爽快&痛快な作り。楽しいテンションのまま終わるという良作品。面白いという噂は本当だった。



■ イット・フォローズ
不穏な雰囲気と、画面フレームの端にちょこっと映るような感じで、常にゆっくりと追いかけてくる裸の人間。性行為で感染する死の呪い ということから、不治の性感染死病、エイズがメタファーだと思われる(まあ現代においてはエイズは完治無理でも、進行抑制剤飲み続けられれば寿命レベルの長生き可能らしですが)
その呪いに捕まってしまうとどうなるか の末路を最初に猟奇的死体としてショッキングに描写することで、以降は不気味な呪いの姿だけで恐怖させる手法は素晴らしい。
他者と性行為を行うことでその他者に死の呪いが移り、自分は助かる という設定はリングの影響でしょう(間違いなくそうでしょ)この設定によりドラマが広がってて良いし、移そうとする試みのシーンも実験みたいな絵ヅラでなかなか面白い。結局呪いの移行は出来ないっぽいのでリングの影響もあるだろうけど、初期の頃の都市伝説、エイズは他人に感染させると治る(そんな訳ない) というのがモチーフのひとつかも。
いいとこはあるんだけど、何かこう…観づらいというか、全体的にスッと通ったストーリーの流れを感じないのは細かい手法がイマイチなせいなんかしら?難しいところ。
後半意外な展開。呪いだから概念的なもので物理的にどうこうってのは無理… じゃないし! オイオイ!透明人間的なアレで物理接触&反撃可能かよ!何か急に不気味さ減ったぞこれ。オマケにラス前とかプールに誘い出して姿確認して感電死させようとか銃で撃って殺そうとか、普通にインビジブルモンスター倒すモンスターパニックですやん。ジャンルが切り替わった。んで何やかんやで上手いこと殺して? プールに「それ」の血がぶわーっ…と広がる。一件落着とみせかけてうんぬんはお約束なのでどうでもいい。
前半のリングを思わせる不条理呪いホラー、そして後半は超自然現象インビジブルモンスターと戦うモンスターパニック映画と一粒で2度おいしい…いや両者とも好きで二度おいしいの事実だし両方とも楽しんだけど、これ混ぜたら基本的にあかんやつちゃうの?後者はともかく、前者のいいところ結構スポイルされ …いや、不条理呪いムカつくわ。物理で倒してやりたい。画面から出ようとする貞子に、トラップとして仕掛けたコンクリブロック大量に落としてぶっ潰したい。お札を刃に貼り付けたお札ギロチンで切断したい。TVから出たらまたいきなり井戸に落ちるようにしてやりたい とか不条理呪いへの憤りを物理で逆襲してスッキリしたい という夢をかなえた映画なのかもしれない。 そう思ったら何か急にしっくり来たぞ。良作ってことにしよう。



■ The Witch/魔女
思わぬダークホース。最初に言うが傑作。
韓国産の実は殺人マシン系アクションなんだけど、いろいろなところでセンスが光る。主演女優の演技力が凄い。後半のアクションはちょっと設定盛りすぎ感もあるけど、ケレン味があり十分制御されてる範囲内。ハードな作品世界が構築されていて続編の予定があったそうだけど残念ながら流れそうだ。本当に残念。
ある意味邦画でもやってるような漫画チックさがある内容なんだけど、とにかく主演女優の演技と、容赦ないバイオレンス描写で緊張感を作り出してる。
やはり韓国映画は邦画より格上といわざるを得ない。
何か、昔の花とゆめで連載してた感(なんだそれ)を感じるのは自分だけだろうか。戦慄のサイキックスーパーアクション。「魔女」が…来る!って柱煽り文があるやつみたいな。大変面白かった。ちなみに前半はダルい。



■ トリプル・スレット
最初にいうが駄作(いきなり)
いや…インドネシアの死神 シラットの達人イコ・ウワイス、ムエタイの代名詞 トニー・ジャー、驚異の身体能力 スコット・アドキンス、チョコレートファイターで有名なジージャ・ヤーニンとアクション界隈ではビッグスターが勢ぞろいしてるのに、出来たのはコレですか…って感じ。
インドネシア。タイ、そして中国。お金とい人員を出した各国の主人公をそれぞれ一人だして、合同チームで大活躍。2人ならともかく、3人の主人公を格闘アクションで光らせるのは地味に難しいとは思うけど、この作品はそれ以前って感じだからなあ…傭兵も絵に描いて適当に用意した敵だし、戦う目的も適当に用意した感あるし。とにかく何でもいいから悪い奴らと主人公達が戦えれば何でもいいという本音が思い切り作品に出てる気がする。
それでもアクションさえ良ければ許されるのがアクション映画だけど、本作ではそれもはっきり言って凡庸かそれ以下だもんなあ…。どんなに豪華スターという素材がよくても、それを活かす料理人がダメだと、おいしい料理に仕上がらないのね…。



■ エンド・オブ・ステイツ
とにかく冒頭の大統領暗殺未遂に使われた自爆ドローンの飽和攻撃シーンに衝撃を受けた。
これその気になれば近いことが可能だけど、現実の護衛はどういう対抗策をとってるんだろう。広域ジャミングとかかけてドローン制御を出来なくしても、先に人物を画像認識してマーキング。後はサーモでマークした熱源体に向かって自律飛行して突撃すれば近いこと可能なんじゃないの?航続距離伸びて本当に凄い数の飽和攻撃されたらどうしようもないんじゃないの?とかミリオタらしくこの自爆ドローンについてあーだこーだ考えてました。
おそらく、画像認識妨害のためとにかく姿を布等で遮蔽。および赤外線認識妨害のため赤外線カット素材の防炎、防刃繊維のマント的なもので要人を覆って、移動して回避するようなプランなのではないかと想像してみたり。
全体的にいつも通りの高水準なアクションとハラハラ展開で飽きさせない。それでいて主人公マイクの父親登場とか、マイクの父親が特殊部隊をオーバーキルするぐらいの爆薬物量で絨毯爆撃レベルの爆薬トラップ地獄とか、はっちゃけてる展開もあって本当に飽きさせない。 ある意味おなじみの世界の危機系ハリウッドアクション映画としてほぼ完璧な仕上がり。面白かった。



■ 海底47m
ほぼワンシュチュエーションのサメスリラー映画。
サメ映画ではなく、サメスリラーとしたのは、サメの直接的な恐怖というより、サメは舞台装置のひとつでエア消費による窒息死の方が恐怖の主体となってたから。実際サメは確かに要所要所で怖かったけど、作品を支配しているのは海底のケージから出られない恐怖と、エアが減っていく息苦しさ、そして海の中という閉塞感。なので決着やラストの意外性もサメには依存しておらず、エア絡みと海絡みのものでした。 最高とはいえないけど、シチュエーションでやれることはしっかりやった感じの良作。スリラーだから結末はこれでいいかもしれないけど、アクシデントパニックとしてギリハッピーエンドでもポップコーン映画としてはよかったんでないの とも思いました。良佳作。



■ ガフールの伝説
フクロウ英雄譚。またマニアックなものを映画化するもんだ…。ザック・スナイダー監督のファンなのに観てなかった作品なので、とうとう観た。
どうやらフクロウが高度な知能を持っていて実質世界の覇者っぽい世界の話らしい。普通に高度な中世的文化をお持ちです。
同じ脚本でもピクサーやドリームワークスではこうはならんだろうな…というハイセンスかつ尖ったアクション描写だらけ(その分ハートフル要素は少なめ)少なくともアクション描写に関しては、ザック・スナイダー監督のセンスは世界有数であると自分は確信しました(グルグル信者の目)
映画的面白さは普通。



■ 2分の1の魔法
結構ネタバレしまくって感想書く。
デザインの大胆さに驚いた。いや、魔法のあるファンタジー世界に科学が生まれ、科学が発展したから魔法なんて大昔の話だろ?って現代社会と同じ文化水準で生活する『ファンタジー世界の住人たち』。というアイデアは、割と昔からあるように思える(そう言いつつそういう作品あまり映像で見た事ないのでいいとこついてる)。主人公達が魔法に近い存在のエルフであること。これはまあ普通。耳が尖っててキャラにしやすいし見栄えもいい。驚いたデザインの大胆さというのは、青色の肌!ええーっ?そんな強い個性つける?普通に耳が長いだけで人間みたいな肌の色でいいじゃん。差別にならないように黒人のエルフも出してさ。ケンタウルスとかほかの亜人種が混ざるのは問題ない。 多分そういう普通の人間に近い案も検討されたと思うけど、きっとそうするとキャラが、この映画としての斬新な世界観が、ほかと区別しにくいと判断されたんだろうね。人間の肌色で耳が尖っていると、容姿差別だみたいなこと言われるの避けたかったのかもしれない(ブルーの肌なら人間以外だから文句ねえだろみたいな)
とにかく現代風の生活、尖った耳、そして青い肌があると、ああ、二分の一の魔法の世界だな と認識できる。こういう強力なキャラや世界観分けを意識する辺り、ディズニーはさすがだなと。
映画としては普通に最後まで楽しめるロードムービー。ラス前で主人公ではなく、自分の望むもの、そのものであった兄の望みをかなえるため、主人公は父親に会わない(会えない)という流れが意外性があり驚いた。何だかんだ言ってハッピーを用意するディズニーが、こういう満たされない感覚が残るような展開を選ぶとは思わなかった。スッキリはしないもの、意外性は楽しめたし、これはこれでスジは通しているので腑に落ちない訳ではないので成功してると思う。ここがパーフェクトハッピーエンドだと、面白いけどひっかかりのない空気のような作品となって記憶に残らなかったろう。
もう最近ディズニーは吹替しかやらないので吹替で観た。主人公二人は若手の俳優だが、普通に上手かった。まったく問題ない。問題は主人公二人の母親。ビジュアルが似てるからという理由らしいが、お笑い芸人の近藤春奈があててる。これがねえ…いや本当に違和感なんですわ。滅茶苦茶ヒドいとまではいわないけど、ディズニーの吹替総じてクオリティが高いのが基本だから、こういう悪くはないが決して高水準ではない ってのが混ざると、すっごく悪目立ちするんですよ。また困ったことに結構出番が多いのでちょいちょいイライラさせられてもったいない。そういう世間一般へのプロモーションを兼ねたキャスティングは、するなとはいわないけどいつも通りクオリティを担保したうえで行ってほしい。もったいない。
 


■ ロビン・フッド(ラッセルクロウ主演)
これ昔ちょいちょい観たような記憶があるけど、ちゃんと通して観たの初めてっぽいのでリストに入れた。
分類で言うと、ロビンフッドのビギニングもの、ロビンフッドがロビンフッドになる前の前日譚、ロビン・ロングストライドだった頃の話。 なので後に敵対する王様とも共同戦線張っちゃう。
何しろ監督が巨匠リドリースコット。主演はマキシマス…ではなくてラッセルクロウだからある意味鉄板。リドリースコットが絡むとホント美術が素晴らしい。重厚で丁寧な中世世界が描かれていて見所があった。ラッセルクロウもゴツい容姿と肉体で、中世の暴力の世界に生きる男として説得力がある。ストーリーはちょいちょい力技なご都合主義を感じるところもあったけど、流れるようなストーリーで飽きさせず、ちゃんと爽快感で終わるあたりさすがリドスコ御大としかいいようがない。傑作とまではいかないが、安心して楽しめる上質エンタメ。



■ トレイン・ミッション
巧妙なシナリオにうなる巻き込まれサスペンス。
つーかリーアムニーソンの旦那。あんた飛行機でも似たようなことしてたよね?次は船?陸海空すべてで巻き込まれ巧妙シナリオサスペンス制覇してもらいたい。地味ながら凄く面白い傑作。



■ エンド・オブ・キングダム
お馴染みのスパルタ将軍…ではなく、シークレットサービス・マイクの世界を救っちゃうシリーズ第三弾。
つかみで茶化してるけど安定して面白い、地味にすごいシリーズ。
イギリスをメッチャクチャにすることでスケール感アップ。各国要人も殺されまくりで見事に話をでかくしてる。世界を救っちゃうシリーズの揶揄、伊達じゃない。大統領であるアーロンエッカートがゴツすぎて保護対象感が薄い、やっぱモーガンフリーマンじゃないとしっくりこないな…(まあ相変わらずモーガンさんは実質大統領ポジですが)
相変わらず普通に最後まで面白いって凄い。次は核テロで大都市のひとつやふたつ壊滅しないと世界の危機感出せなさそうだけど、頑張ってもう1本作ってもらいたい。いやホント地味にすごいシリーズ。



■ グラン・トリノ
鬱映画のイメージが強いクリント・イーストウッド監督なので、この作品も鬱か?自分主演だし と思ったけどそんな事はなかったぜ。 相変わらずスーパーハッピーアワーな作品ではないんだけど、主人公はどうやら末期癌的な寿命死病らしいので、このラストは本望のハッピーエンドといえるのかも。偏屈なじいさん(確かに偏屈だけど孫と子供がアレな人間性で偏屈になるのもやむなし)と、ひょんなことから関係性が生まれる隣人の中国人移民一家。主人公の偏屈イーストウッドも、誠実な相手ならそう偏屈でもないので、性格が歪んだのはアレな孫と子供のせいだな。
そう派手な出来事が起きるわけでもなく、そんな訳あるかいみたいな強引なこともなく、それでいて事件は起きて、そうかもしれんと思いつつ意外なラストが待っている。そしてしんみりとした最後のメッセージ。巧いなあ…露骨な鬱で刺激展開しなくても、ちゃんとこういうドラマを描けるんだ。さすが。面白かった。
グラン・トリノとは、劇中で地味に鍵になる偏屈じいさん所有の車の車種。これをタイトルに持ってくるセンス。さすがやわ…「運び屋」も来年観よう。



■ 激走!5000キロ(ガムボール・ラリー)
ツイッターに上げた感想をサルベージしてチョイ加筆。「激走!5000キロ」をレンタルして視聴。面白かった!
何と言うか、想像以上にオシャレ。ガムボール・ラリーの名前の通り、優勝するともらえるのは駄菓子のガムボールのベンダー風の適当トロフィー。
つまり金銭的価値はほぼゼロ。お菓子のガムボールが出てくる機械がもらえるぞ!で喜ぶお子様じみたバカバカしいことをやっているという自覚の洒落と思われる。
…とツイッターには書いたけど、後で、そこまでゴニャゴニャ考えてなくて、トロフィーは適当なものでいいや なノリなんだろうと思った(そこらに置いてあるガムボールベンダー) 最近は形骸化しちゃってるけど、あのゴールデンラズベリー賞のトロフィーがゴルフボールと8mフィルム缶で手づくり(というか適当製作)されたグダグダなゴミまがいのブツであるノリに近い(時間的にはガムボールラリーの方が先だから、あの適当ガムボールベンダートロフィーは、ラジー賞トロフィーに影響与えてるのかもしれない)
展開については昔の映画なんで序盤のテンポが若干モタつくが気になるほどではない。主人公と微妙にビジュアルが似てるキャラがいるのが紛らわしい。
それぞれのキャラが凄く立っててグッド。特にメルセデスに乗ってる老紳士コンビは最高。ロールスロイスに乗ってるチンピラと女優志望の子コンビは途中イラついたけど、最後で気分いいキャラになってて印象的。
車のチョイスがいい。とにかくそれ。主人公がコブラ427。卑怯すぎるほどの大正義チョイス。ライバルがフェラーリ。フェラーリに詳しくないんで知らなかったがデイトナスパイダーというタイプらしい。
アメリカ人にとってもやはりフェラーリは最高に格好よくて、自国主人公のコブラ427のライバルとするならこれしかないと思ったんだろう。川で併走するシーンが印象的。撮影時に凄いスピード出して撮ってるのがわかるのがいい。
ポルシェの2人組ヒロイン。美人枠。当時としては最先端の便利機器を搭載してたので、本来ならメガネキャラがやるようなテクノロジーレーサー枠。その辺りの噛み合わなさや「いかにも」なビジュアルじゃないのがいい。
偽装パトカーの2人。本物パトカーの人を騙すシーンがちょっと長くてくどい。この2人もラス前の流れが気分よくて好感度高い。
シボレー・バン。スピード重視スポーツカーだらけなのに対して、燃料満載の無給油アドバンテージで勝つる!なアイデアがいい。車の多様性を広げてる重要なポジション。ラストネタはあれで良いが退場が強引で早すぎるのが残念。
コルベット。ハイパワーアメ車として好きな車なので、強引マヌケでなんだそれ退場してるのがもったいない。もっと活躍して欲しかった。 ジャガー。スタート時にエンジントラブルで結局最後までエンジンかからない。大分経ってから(全体の半分くらい)エンジンかかって喜び勇んで乗り込んでアクセル踏んだらまたエンストして、それで心折れる流れにしてほしかった。
カワサキのバイクに乗ってるヒゲおじさんは…まあああいうキャラも必要か(個人的にはコメディすぎてアレだけど、バイクもいる というのは多様性で重要なのでよしとする)
無能警部が結局皆に愛されてるし、一矢報いる展開もグッド。こういうツボを的確に抑えてるのが映画の好印象に繋がった。



■ アイランド
まだ若かった頃のスカヨハ姐さんとユアンマクレガー主演。SF的には定番ネタといえる実は自分達は臓器培養用のクローンでしたネタの映画化。
ネタ的にはよくあるので、この手の作品はそこからの味付けが重要なんだけど…思わぬ方向、いや、あのマイケル・ベイが監督である時点でまあそうなるな な方向(爆発)にストーリーが進んでいく。培養施設から脱走。後はド派手チェイス!爆発!チェイス!爆発!チェイス!爆発!ビル崩落!爆発!
何かとってつけたようにイヤな本体とクローンの入れ替えトリックでハッピー大脱走成功エンド。
いろいろやってるけど、結局 チェイス!爆発! が一番やりたかったことで後は割とどうでもいい という意思を感じた。まあ暇つぶしにはなった(イヤミ半分、賞賛半分)



■ ヴィドック
前々から観ようと思ってて何度か借りたんだけど、結局観れずに返すということを4回くらいやった謎の運命の作品。ツタヤのレンタル履歴に(…なんでコイツ定期的にヴィドック何回も借りてるんだ…好きなのか?)と思わせる記録を残してしまった(誰も見てないです)
古いけどなかなか凝ってて面白かった。なるほどなるほど、一見不可思議な超自然現象か魔術と思わせて、当時の技術でも可能なことや、トリックであることを解き明かしていく…そして探偵役が犯人で、真の名探偵が登場するパターンね。さあどういうオチになるのか…ってオイイイ!ガチ魔術師じゃねーか!w
あれ…なんかデジャブが…! 思い出した! ジェヴォーダンの獣だ!あれもフランス映画じゃねーか!w そうかー獣は装甲を纏った大型獣で…みたいなネタに感心してたら獣の骨でガリアンブレードみたいな技使うやつ出てきていつの間にか山田風太郎作品みたいになってたアレ。アレに似てる。
フランス人、こういう展開好きなんかしら…丁寧にトランプタワー作っててもうすぐ完成ってところで そォぃッ! って御飯ジャーをテーブルに叩きつけるみたいな行為。
映画は普通に面白かったです。



■ アウトロー(トムクルーズ主演)
■ ジャック・リーチャー NEVER GO BACK
ジャックリーチャーシリーズって事で2本まとめて。
いや、こういっちゃ何だけど、両方とも予想してたよりずっと面白かった。元最強のMP(憲兵)という名探偵キャラ ってのは凄く新鮮。両方とも面白いけど2の方が良く出来てたと思う(最後の護身術の伏線が気持ちいい)
1はちょっと最後の銃撃戦がはっちゃけ過ぎかな…妙にコメディなシーンもあるし。あと協力者のオヤジもいいキャラだけど、さすがご都合よすぎだし。
とても面白いシリーズだと思うが、2で終わってしまってた。残念。



■ キャプテン・フィリップス
はへー 現代の海賊ってこういう感じなんか…という所は面白かったけど、あとは正直…人質救出ものとしてリアルな感じでやりたかったのだろうか?何かワアワア騒いでるうちに終わってしまった感ある。あとトムハンクスが溺れそうに泳いでるとそれだけでウィルソンを思い出す。



■ T-34 レジェンド・オブ・ウォー
本物のT-34を使って撮られたロシア映画。話題になってただけあって痛快で面白かった。
ただちょっと期待値を上げすぎたかな…というところはある。ガルパンが好きな人が賞賛してただけあって、戦車戦の描き方が実にリアル。戦車操縦側の感覚(車長だけじゃなく射手や運転士)がふんだんに描写されてて、戦車に乗ってる感がたっぷり味わえた。敵役のドイツ人将校にも一応の敬意を払ったつくりになってる辺り好感が持てる。ロシア映画ってあまり馴染みがないけど、そんなにクセがなくて普通にエンタメとして楽しめたのでもっと日本に入ってきて欲しい。



■ マンディ 地獄のロードウォーリアー
もうここで書いちゃうけど久々にデンデラ枠にふさわしいパンチ効きまくった奴が出てきたなと。
プロットだけ見ると、恋人がカルトの連中に殺されてその復讐に燃える男 という、まあわかる な内容のはずなんだけど、映画本編はちっともわからない内容なので、映画はプロットだけじゃわからないということがわかった(めんどくさい)
いやー2020年にもなってこんな1970年か1980年に作られたようなドラッグでイっちゃった奴がイってる最中に作ったような映像を見ることになるとは思わなんだ。
カルトの連中がギリで本当にいそうなライトさのビジュアルで、地味な恐怖。セルフデビューしてるって自慢トークした教祖を嗤うマンディのシーンがヤバい。過剰な嘲りセリフとか言わず、ただ嗤うのがヤバい。あれは教祖キレますよ。激昂とかじゃなくて血の気がサーッと引くヤバいタイプの怒り。何かヤバいヤバいばっか書いてるな。
んで主人公、死ぬとこだったけど拘束ゆるくてギリ助かった。その後トイレでどうやら発狂(騒いで落ち着きを取り戻したようにも見えるが、このタイミングで完全に壊れた と自分はみた)。ニコラス・ケイジのブッ飛び演技が炸裂。演技なんかなあれ。ニコラスケイジ、調子の悪い日は自宅で素であんな感じなんじゃないかな。今年は今頃ゴーストライダー観て身近感あるのでニコラス・ケイジを愛さずにはいられない。 地獄のロードウォーリァー軍団もいい。ドラッグのせいにすれば何でもアリと勘違いしてる製作陣。黙示録の4騎士みたいなイメージなのに辺境小屋暮らしの生活感がすごい。日常は普通に暮らせるんだ…。細かいことは製作陣がドラッグやりながら作ったろうから気にしてなさそう。低予算で黒尽くめ適当スーツなのに挙動やら設定やらでインパクトある。この辺りの突き抜け力はなんちゃって80年代風模倣作品ではみられない。こいつぁ真性ですよ。
もう尺とか真面目に考えてるとは思えない。多分ノリでシーンの長さ決めてる。ダラダラしてるのか、長いのかよくわからないが基本ダラダラしてて長い。話もよくわからない。鋳造された謎武器が最高にハッタリ利いててグッド。映画としてはちっとも面白くないが、久々に刺激的な体験をした気分。観てよかった。



■ 帝一の國
今をときめく菅田将暉主演。古屋兎丸原作の漫画の実写映画化。
原作漫画未読なんで何ともいえないが、かなりうまく原作の雰囲気を映像化できているようにみえる。演出のテンポが速く、役者たちの演技もキレがあって観やすい。監督はCM畑の人らしい。CMは時間制限厳しいからそちら出身の人はこういう映像作るの巧いよね。まったりとした流れが正解の時もあるから、何が何でもテンポ、テンポ!言うのもどうかとは思うが、総じて邦画は(エンタメ作品なのに) ねっ……とり!としたシーン切り替えいうか、終わり際あと2秒削った方がよくない?ってシーンが多い気がするので(個人の感想です)、こういう作品が撮れる人がいるのは心強い。
これも程度の違いこそあれ、基本的には翔んで埼玉と同じ大げさなコント路線コメディなので、昨今邦画はこういうの(コメディ漫画を大げさなコント路線で撮る)が本当に多くなったと思う今日この頃。福田映画があるんで、もうそういうのは控えめでいいんでないのかね。 映画としては面白かった。



■ TENET テネット
クリストファー・ノーランのSF映画。自分の中で評価が二転三転したけど、最終的には傑作といっていい作品になった。
とにかく難解。初見でも何となくフワッと内容は理解できたが、後で考察サイトを見ると全然理解が浅いことが浮き彫りになる。それらを読む=映画の後で(…そういうことか!)の気づきがあるので『後で』面白くなる。そう、ぶっちゃけ本編観た直後は(…なんかようわからんけどまあまあ面白かった)程度だったんですわ。
初見の理解が浅いうちは、凄げな話にしてるけど映像逆回ししてるだけでたいしたことなくない?って認識だったんだけど、映像の逆回しなんてことは瑣末な話で、ストーリーの発想が面白いということに気が付かなきゃいけなかったんですよ。
この映画の最大の発明である「時間の逆行」。これ他のSFであるのか知らないけど、かなり面白い発想だと思います。ある時点から正方向→に時間が流れるなか、24時間経つと24時間後の未来に行ける。これは誰でもそうなる。で、この世界にある青い部屋と赤い部屋の切替ルームで、そこを通った人間の時間の方向を変えると、その人間はある時点から逆方向←に流れながら時間が経過する。逆行状態で24時間が経過すると。当然ある時点の24時間前の世界に行ける ということになる。
タイムワープはしないんです。正方向でも逆方向でも、時間の流れる速度は一緒。だから仮に100年前の世界に行こうと思ったら、逆方向の時間の中で100年生きなければならない。
逆方向に時間が流れるということは、正方向→に進んでいる人から観測すると、逆方向←の時間で動いている人は「巻き戻されたように動いている」。扉を開けて入ってくるのではなく、開いた扉から背中が見えて、背中を向けたままバックでこちらに歩いてくる。逆行してる人からの観測も同様で、逆行世界では全ての人が巻き戻しで動いているように見える。(ちなみに逆行人は背中を向けてバックで入ってきたのではなく、逆行の世界で普通に扉に向けて歩いて扉を開けて出て行っただけ)
もうこれだけでグッチャグチャになりそうなのに、複雑な事象を扱うからもう話が難解のひと言。特に高速道路でのチェイスシーンなんか、説明サイト見ても未だに何か腑に落ちない(苦笑)。脚本上のパラドクスをいろいろ力技で誤魔化してるとこあるけど、刺激的で面白い設定なので大変に楽しい。
時間遡行ものにつきもののタイムパラドクスをどうするか?ひとつの答えとして無限のパラレルワールド化があるけど、あれはちょっとズルいので本作では使われていない(エンドゲームは無限パラレルですな)。本作では「親殺しのパラドクス」が使われている。何かSF界隈では基礎中の基礎知識らしいけど、自分はよく理解してなかったので調べた。大雑把に言えば「そうなったから、そうなってる」。うむ、まったく意味不明。
原因(事故)があって結果(恋人が死ぬ)があるとする。時間遡行して原因を取り除く。そうすると「最初から恋人は死んでいない」ので「時間遡行する必要がない」。必要がないから、時間遡行は発生しないというもの。
親を殺したら自分が消えてしまうパラドクスはどうなるのか。自分が時間遡行して親を殺したら自分はいなくなる。バックトゥザフューチャーみたいにその時点で消滅?いや、親がいないと未来から時間遡行してくる自分がいない。だから未来から時間遡行してくる自分は発生しない。つまり親は殺せない。ということになる理屈。
原因による結果がなければ行動が発生しないのに、その原因をなくしたら結果も行動も発生しない。発生しないということは存在しない。だから矛盾を生む時間遡行は存在しない。時間遡行で何かが変わったようにみえるならば、それは「もとからそうなってた」「そうなってたから」「そうなった(時間遡行した)」というやつ。実にスマートで破綻がない。いい知識を得た。この辺りのああじゃこうじゃ、がとても楽しく。それら鑑賞後の楽しさが映画の評価に加味されて、最終的に傑作となったわけです。
SF的興奮だけで十分楽しかったけど、映画本編も十二分にエンタメで面白かったです。秘密組織テネットで暗躍するエージェントのスパイものとも言える。ジャンボジェットが爆発炎上するシーンがあるけど、相変わらずノーランはCG嫌いなんで現物のB-747を爆発炎上させたらしくて、普通に頭おかしいなあと(褒め言葉)。
ヒロインはエリザベス・デビッキという女優さんで、どう見てもファッション誌の『デザイン画』が受肉して歩いてる異質存在。何頭身あるのあなた。んで、その頭身が成立する代償(?)として、干し首みたいな小さい頭…ではなく、高身長。身長190cmだそうですよ。主人公のジョン・デヴィッド・ワシントン(デンゼルワシントンの長男)は175cmはあるのに、ヒロインより普通にちっさいですもん。普通の映画監督の感覚なら、敵役とかならともかく庇護を必要とされるようなヒロイン枠にこの女優さん使おうとは思わない。だが使う。ノーランの感覚がわからん… でもこの異質さが異質なこの映画には不思議と合ってるからヨシ。
観た直後は、うん、…うん、面白かった。で、数日経つと、…いや…これ…面白いな…これ… って映画でした。



■ 劇場版 鬼滅の刃 無限列車編
もう説明いる?って感じの例の作品。
別にこんな大ごとにならなくても観にいってた層だから、公開3日目くらいで観にいって、いやー…想像以上によかった…鬼のように泣かせてくる怒涛の展開。アイアンジャイアントの次に泣いたかもしれん(アイアンジャイアントはマジタオル必要レベルでダバ泣きした)歳食うと涙腺ゆるいうえに情緒が不安定なんですよ。めっちゃ良かった、てな感じで、そう特別な作品って思ってなかったのに、しばらく経ったら世の中がコレですよ。
公開直後、日本中の誰が日本における興行収益を(おそらく数馬身以上の大差で)抜き去る存在になるって予想しました?誰もいませんよ。世の中何が起こるかわからない。
もちろん作品の出来が素晴らしいことは言うまでもないんですが、条件が鬼幸運ですよね。コロナ禍はコロナ禍だけど緊急事態宣言ほど厳しくない状態で、観客が娯楽に餓えてて、ライバルの映画(おもにハリウッド)が軒並み死滅してて、莫大な数のシネコンスクリーンをほぼ独占という、冗談抜きで数十年に一度の幸運が生み出した奇跡ですよ。
そういった事情はとりあえずさておいて。内容は素晴らしかったです。特に声優の演技は神がかってる。さらにあまり言及されてませんが、原作は原作で素晴らしく面白いとして、監督の演出手腕は非常に高いと思います。演出がまずかったらここまで凄い作品になったかどうかは怪しい。そういった評価も加えたうえで、大傑作としていいと思います。えぐえぐ泣かされたからしゃーない。



■ 1917 命をかけた伝令
007スカイフォールなどを手がけたことで有名なサム・メンデス監督の戦争映画。何も言われなかったから、これノーランが作ったの?と言ってしまいそうな大掛かりかつリアルな映像。伝令がソロで進むこじんまりとした話ですが、非常にスケールが大きい映像が多く楽しめました。
途中でリタイアする奴がいいやつかもしれんが、戦時にしてはあまりにもうかつで、もはや怒りを覚えるレベルなのであそこはあまり好きじゃない(まあ前線でガリガリ戦ってない兵士なんてああいうものなのかもしれないのでリアルっちゃリアルですが)
おそらく別働隊も動かしてたと思うけど、あんな重要な作戦指令の伝令を少人数で済まそうってのはあまりにもハイリスク。事実だそうだから実際そうなんだろうな。ドリフターズの信長も無線情報伝達の凄さに驚いてたけど、昔は情報が戦場の各方面に伝わらないから、ある程度の地方自治(?)というか、現場判断にまかされてて、全体が動く時は遅く、大雑把だったんだろうなと思った。
リアルで面白い映像ではあるが、話は伝令が苦労して伝令するだけなので、映画自体の面白さとしては微妙。



■ コードネーム U.N.C.L.E.
ナポレオン・ソロという名前のスパイものが昔あった。という程度の知識で視聴。スーパーマンのヘンリー・カヴィル主演。監督はガイ・リッチー。
映画「スナッチ」で見せたオシャレな演出は健在。冒頭こそオシャレだが正直全体的にもっさりした進行。敵役の女の一人がテネットに出てたエリザベス・デビッキ。いわゆる女帝というか、犯罪組織女幹部ポジション。納得の配役。滅茶苦茶美人で背が高くて威圧感がある。オシャレスパイものなので主人公と絡む。マッチョ肉圧があるから何とか絵になってるけど、身長185cmのヘンリーカヴィルよりデカいんですよ…デビッキ…よう使ったわノーラン。
ノーランはさておき。いろいろあって目的を果たして、大逆転で悪党ども(米ソ両方の敵)は殲滅。これで一時的に共闘してただけでもとは敵対していた東側のスパイ、クリヤキンと西側のスパイ、ナポレオンソロは敵同士で殺しあうことに…からの、唐突に米ソ両方の敵に対抗するための超越組織「アンクル」が結成された。君ら創設メンバーな。今後もよろしく の流れでハッピーエンド。
冒頭に書いた知識程度しかないので、ふーん ぐらいの感想だったけど、これ、TV版シリーズのナポレオン・ソロの前日譚なのね。後で知った。イーサンハントで言えばベンジー達と敵対、都合により共闘、んでまだ敵対ってなってから、君たちはひとつの組織の一員となる。組織の名は「MIFだ」が映画のラストって訳だよね。
その辺りわかってたら胸熱だったんだろうけど、まあそういうことで ふーん だったので温度差がある。映画の評価も正直ひくい。ちょっと残念。



■ 劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- 前編
何やかんやで絶対魔獣戦線バビロニアは最後まで観たので、何とかついていってるFGO。その流れで観にいきました。
普通に面白かったけど、よく出来たアニメ映画 という枠なのでゴブスレやこのすばと同系列の感想です。ファンのために作られ、ファンは満足する安定のつくり。メイドインアビスだけは当時ちょいちょい一般的なニュースにもなってたので少し別枠。
来年の後編が楽しみです。



■ バーニングオーシャン
マーク・ウォルバーグ主演。メキシコ沖で発生した史上最悪の海上油田火災事故の映画化。
よくあるディザスター火災映画でしょ 程度の認識だったんだけど、うれしい誤算。実に丁寧に事故の前から、そして事故に至るまでの流れを描き、事故が発生してからは大迫力の映像。避難行動も適切で変な「つくり」を感じさせない。それでいてスリリングなとこはスリリングという絶妙なバランス感覚。最後までまったく退屈しなかった。
そして素晴らしいと思うのが、火災現場から避難した主人公達の、直近のその後まで描いていること。救助、保護されたら、重症でない限りはとりあえずホテルに泊まることに。ここでいろいろな感情が時間差であふれ出してきて、あてがわれた部屋で1人、崩れ折れるように倒れ泣き出してしまう主人公。助かった!安堵!で終わる作品にはない、大規模災害と関わってしまった人のリアルがそこにある感じ。きっと実際の事故に会った人に取材したうえでのシーンだと思う。
手に汗握って楽しめるエンタメでありつつ、要所要所は実録ドキュメンタリーなみの深い描き方。格ゲーの超必殺技みたいなポップなタイトルだけど、凄く硬派な良質ディザスター映画でした。オススメ。



■ ブルースブラザーズ2000
前に観たブルースブラザーズが予想以上によかった為、続編のこちらも観た。元祖ブルースブラザーズが作られたのが1980年。20年後に作られた続編がこのブルースブラザーズ2000。その20年後の2020年に今頃自分が観てる。数奇な20年単位の作品。
エルウッド(のっぽの方)のダン・エイクロイドは健在だけど、ジェイク(小太りの方)のジョン・ベルーシが故人となってしまってから作られただけあって、劇中でもジェイクは故人。カルキン君を思わせるキッズやジョン・キャンディなどを新しい相棒として、いかにもブルースブラザーズらしいお馴染みの展開(かつてのメンバー集め)。あとはいろいろライブ。
後半になってバンドコンテストみたいな流れになって、ブルースブラザーズより先に「ルイジアナ・ゲイター・ボーイズ」って普段着の男たちのバンドが出てきて、ブルースブラザーズメンバーがオイオイ素人かよ…耳栓しとこうぜ…みたいな事言って揶揄するんだけど、ルイジアナ・ゲイター・ボーイズのプレイが超絶上手い、というかギターメンバーが映った時思わず笑い出した ギター、エリック・クラプトンじゃねーかww 世界で一番ギター上手い人の一人だよww
他のルイジアナ・ゲイター・ボーイズのメンバーは知らなかったけど、知ってる人が見たら ブゥwwwってお茶吹いちゃうようなその道のビッグネームだらけなんだろうな。
いかにも素人みたいなふれこみで世界最強級のドリームチームが出てくる展開最高。神作品といえる初代には遠く及ばなかったけど、ルイジアナ・ゲイター・ボーイズで滅茶苦茶笑ったのでとても楽しい作品だった。



■ ワンダーウーマン1984
ちょうどキリのいい数字として記念すべき100本目はワンダーウーマン1984。思い切りネタバレで感想書くのでネタバレ避けたい人はスルーで。

うーん、評価が難しい。
自分にとって、いいところと悪いところが混在している作品。いい所はストーリーが練られていてなかなかに大胆で面白い。悪いところは…前作のワンダーウーマンで感じてたけど、やっぱりパティ・ジェンキンス監督はドラマ重視の人で、血沸き肉踊るアクションシーン魂が心に刻み込まれてる というタイプの人ではないことが判明したっぽい。
何でも願いをかなえる魔法の石が出てくる。それ絡みでストーリーが進んでいくんだけど、凄くツボに入った設定があったんですよ。それは、この願いをかなえる魔法の石は、人類に悪意を持つ神が人類に仕掛けた滅亡のトラップ ってやつです。コレ系好きなんですよ…パンドラの箱的な。歴史上に何度かこの石が出現した記録があり、出現した時の文明は全て滅びてる。 くうう!たまらん!スプリガンチックで燃える!アクションは好かんかったけど、この設定だけでもうメロメロになりました。決着もなんだかなーという気はしつつも、力技よりずっとドラマチックでとてもよかった。伏線もちゃんと張ってあったし。
ストーリーは好き嫌いはあるだろうけど、自分にとってはとてもよかったです。では何がいけないか。アクションです。あと細かいこと言えば、ワンダーウーマンの位置づけです(めんどくさそう)
アクションは…いろいろ頑張ってるんだけど、苦言としていわせてもらって、とにかくヘスティアの紐使ったワイヤーアクションしすぎ!見栄えするアクションだから多用したくなるのわかるけど、さすがに限度がある。もうこれじゃスパイダーマンだよ。さすがにあれはやりすぎ。あとアクションがね…なんつーか、やはりセンスがない気がする(クソ偉そう)いや、普通によく出来てるっちゃよく出来てるけど、いかんせん一度ザックスナイダー監督が動かしてるから、どうしてもそっちと比べちゃうわけですよ。今回1984ってサブタイあるから、特撮も1984年を意識してるのかもしれない。
でもあれはなあ…何かこう…やっぱ古臭いですよ…もったいない。ワンダーウーマンっていう凄いコンテンツなのに。唐突にジェット機を透明化して移動とか強引なことしちゃうのは、原作にあったインビジブルジェットっていう超不自然な無理無理アイテムを出すための苦肉の策で¥、無理を承知でのファンサービスだからしょうがない。でも高空まで飛び上がったら、手を広げるだけで風を捕まえたら空を飛べる?さすがにちょっと…そしてクリストファー・リーブばりに片方こぶし突き出し飛行ポーズ?かなりゲンナリです。
バトルアクションもいろいろキレがない。もったいぶって出てきたゴールドクロス…じゃなくてゴールドアーマー。削られまくりで地味ですし。
あとワンダーウーマンのノーマル衣装がペラい!発色明るすぎ!一応「鎧」ってていなんだから、そのペラペラ感なんとかしようよ…色もビビッド発色カラーだしさ。くすんだDCキャラっていうより、TVシリーズのワンダーウーマンのような明るさとヒーロー性を求めてる気がする。デミゴッドの超存在が人類を助けるSFになってない(ザックスナイダーはそう扱ってたと思う)
勢いで文句並べたけど、結果としてパティ版ワンダーウーマンは大ヒットしてるので、多くの人が求めてたのはザック版じゃなくてパティ版なんだよね…はあ …。
1984も好評だったので3を作って3部作完結とするらしい。文句ばっか言ってましたが普通に楽しみです。
結論を言うと、ワンダーウーマン1984は中の上の面白さ(結構辛口)